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「年少者への日本語支援」現場へ参入するまでの経緯

以下、私の備忘録として書いたものなのですが、NOTEにも公開します。
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M先生を経て得ることができた、学びの共同体

去年3月、420時間日本語教育養成講座を修了した。
養成講座では、たくさんの素晴らしい出会いがあった。

420時間の養成講座の中で、e-learning での非同期型オンライン授業は全く私向きの学習方法ではなかったが、対面授業で出会った講師の先生方、そして、いっしょに勉強してきた仲間たちとの出会いから得たものはとても大きかった。

特に、大きかったのはM先生との出会いである。

M先生の授業に感動した私たち同期メンバー数名は、講座修了後も先生にしつこく食らいつき、先生も全力で学びたい私たちの欲求に応えて下さり、

M先生のご専門であられる「音声学」を約1年間(月2回)学ばせて頂くという有難い機会を経て、

続けて、他の「M(先生)組」の先輩方と合流させて頂く形で、月1回のペースで開催されている読解セミナー「「国語」の教材を日本語教師ならどう読むか?」にも参加させていただくようになり、

現在は、先生が尽くしておられる現場「年少者への日本語教育」からの「海外ルーツの子ども達への日本語指導セミナー(全4回シリーズ)」を受講中である。


2021年は、日本語学校の求人がほとんどない状況であったが、M先生を通じて形成された学びの共同体での活動は非常に活発であった。

養成講座修了後も、同期メンバー達と定期的に勉強会を開催し、ほぼ毎日、日本語教育関連の情報、参加したセミナーでの所感シェア、近況報告などやり取りさせて頂いている。

このコロナ禍、日本語教育の実践機会にはあまり恵まれなかった私たちだが、高いモチベーションを維持しながら、絶えず、学び続けることができたのは、この仲間たちがいたからである。


2021年、地域でのボランティア活動

仲間たちとの学びと並行して、私は学んだ事を早く実践に移したかったのと、何よりも自分の地域の現場に繋がっていきたいという思いを熱くしていた。

そして、地域の国際交流協会の日本語教室や、夜間学校の流れである「日本語よみかき教室」に出向いていき、

そこで、地域多文化共生のために活動してこられた志の高いサポーターの方々(W先生と日本語教師のKさん)と繋がることができ、「協働で地域のために何かをしよう!」という気運が高まってきた。

また、そんな折に、地域のコミュニティ協議会から「●●小学校ボランティア募集~社会に開かれた学校を地域が応援する取り組み」というチラシがポスティングされていたので、「これだぁ!!」と、この活動の代表者であられる市議会議員Nさんに、「日本語支援が必要な児童生徒への授業補助に入ることができます!」と全く未経験という立場でありながらもメールを送らせて頂き、N議員の仲介で「国際理解教育」のゲストティーチャーとして小学校でボランティアをさせて頂く機会を得ることができた。

https://note.com/yukoyoon/n/nc32a399b96f3

2022年、年少者への日本語教育支援現場へ参入


私の自治体には、多文化共生推進事業にちなんだ求人や窓口は全くなかったのだが、地域でのボランティア活動を経て得た繋がりを通して、学校と行政で働いておられる方に私の存在を知って頂くことができた。

そして、昨年度末、学校と教育委員会の方が「外国に繋がる児童生徒」への支援を必要としている時に、すぐに私の存在を思い出して頂き、4月から2校、週4回×3時間、学校現場に「言語(通訳)支援員」の枠で有償支援に入らせて頂けることとなった。

また、全く同時期にM先生のコーディネートで、オンラインでの「年少者への日本語教育」のチームに加えて頂けることになり、Tさんとペアで仕事をさせて頂くという有難い機会を得ることができた。

Tさんとの出会いは、まさしく、運命的であった。

なぜなら、Tさんも同じ自治体にお住まいの方で、地域多文化共生のために何かできることはないかと長年、思い続けておられた日本語教師の方で、Tさんご自身もM先生から大きく影響を受けた私の大先輩であったからだ。

Tさんとは、ペアでオンライン年少者への日本語教育の仕事をさせて頂く傍ら、

なんと!

前述の「ボランティア教室で繋がった日本語教師Kさん」の紹介を介して、地域の学校現場でも、同じ「言語支援員」という立場でいっしょに活動させて頂けることになり、以来、大量の(文字の)やり取りを通して、たくさんのことを学ばせて頂いている。

チームで取り組む多文化共生、年少者への日本語教育


さて、「外国にルーツのある児童生徒」への支援員として学校現場で働き始めてから1か月が経つが、日本語教育を養成講座で学んだといっても、未経験の者が一人でこの現場に立つのはなかなか大変だということが分かってきた。

しかし、ベテランM先生からの専門的アドバイスとサポート、同僚となったT先輩の日本語教育への深い知見と膨大な知識からくるアドバイス、そして、共に学び合える仲間たちがいるという最高の環境下で、

チームを形成しながら「年少者への日本語教育」の業界に足を踏み入れることができたこと、本当に有難く思っている。

私たちの小さな自治体は、まだ多文化共生推進に関しては経験値の蓄積がなく、現場にいる多くの人が未経験というところからスタートしているが、チームで取り組むことができるのは素晴らしいことだと思う。

このネットワークが広がっていけばいいなと願いつつ、今後、私が学んでいることを少しずつNOTEに書いていけたらなと思っています。


現在学んでいること:

◇読解のための授業:「国語」の教科書を用いてのJSL支援
◇能力の把握:DLAJSLバンドスケール
「みえこさんの日本語」教材


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