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最近お洒落じゃないママ問題

「ママ、これ、着てみて~」と娘が白いTシャツを差し出しました。大きなレースの襟がついていて、自分じゃ絶対に買わないデザイン。
「え~、そんなのに合わないよ。自分で着ればいいじゃん? 似合うでしょう」と答えたものの、敵も「いや、絶対にママのほうが似合う!」と譲らない。「もう、おばさんになってきたらそういうの無理」と固辞したのですが、頑固な娘は「明日、着てみて!」と押し付けて去っていきました、自分の部屋に…。

仕方ないので、翌朝、着替えをする際に、いちおう袖を通してから「やっぱり似合わない」ことを証明して双方納得の上お返しするのがよかろうと、着てみました。

そうしたら、意外に似合う?(笑)。でも、今さらそんなことは口が裂けても言えないので「着てみたよ~」と娘に見せたら「ほら~、ママの方が絶対に似合うじゃん!!!」と自分の見立てが正しかったことに大満足。ということで、その大きな襟(セーラーカラーが後ろ前になったような四角い襟が前についてます)のラブリーなTシャツはめでたく私のものに…。

娘は以前から、時々、私にそうやって服を押し付けます。主な理由はサイズが合わなかった、というもの。私の方がワンサイズ上なので。だったらちゃんと試着してジャストサイズを選びなさいよ、というところですが、通販も利用するので失敗することもあるようで。

問題は、趣味が違うこと。それはお互いに重々承知しているはずなのに、平気で「あげる」と言ってきます…。以前は、せっかくだからともらってましたが、つい最近、「もうそれはやめよう。クロゼットには気に入った服だけ入れておきたいし、義理で時々着なくちゃいけないと気をつかうのもめんどうだし」と方針を転換しました。だからいらないものは「いらない!」って以前よりは強気に拒否するのですが、それでもあちらの頑固さの方が勝っているようで…。

他にも、ちょっと前に一旦は「いらない」と辞退したローファーがとうとう回ってきました。ローファー自体は好きなので何足も持っていますが、問題はデザインですよね? 特につま先の形とか、革の質感、色…。だって、どんな靴を履くかによって装い全体の雰囲気が絶対的に左右される、というか決定されるのだから。

娘が譲ってくれるといったローファーは、オフホワイトのソフトな革で、甲の飾りがビットではなくて最近の流行のねじった縄網み(?)みたいなのがついている、アレ。真っ白じゃなくてオフホワイト、ビットでもコインローファーでもない縄飾り…、おまけにソフトレザーと三拍子揃って私には似合わないから!って主張したのですが、結局、押し切られていただきました。

履いてみたら、イタリア製だけあって履き心地が良いし、色合い的に合わせやすいので、適度に活用させていただいております。

さて、今回のこの事態について、ちょっと考えてみました。娘にしたら、「せっかく買ったけど自分には合わないから、ママでもいけそうからどうぞ着てみて・履いてみて…」的な感じに一見思えるのですが、でも、ふと思ったの。「もしかして、最近、私があまりにお洒落しないので、内心、不満なのかかしら?」と。

本人もそこまで思ってないかもしれませんが、深層心理にそういう思いがが潜んでいるのでは?!(笑)。

娘が物心ついた時から、ママはお洒落が好きでした。早々とシングル家庭になり経済的に余裕はなかったものの、手作り服で幼い娘とお揃いファッションも楽しんだし、外資系にお勤めするようになってからは、1990年代だったこともあり、それなりに華やかだった、かも。娘が小学生になり、演劇やバレエの舞台の鑑賞に二人でドレスアップしてお出掛けするのも楽しみでした。

ママのお洒落の最高潮はなんといってもラグジュアリーブランドお勤め時代…。社販で調達したり、入社前に御殿場アウトレットまで行って準備した自社ブランドの服で通勤。その頃はもう娘もティーンエイジャーでしたが、社販に呼んでサンプルの一点物のキャミソールを買ってあげたり、お洒落、という点では満喫していました。

が、それももはや”今は昔”のお話になっていて、特にコロナ禍・リモート勤務突入のここ数年は、外に出ないし、経済的理由も重なり、お洒落と無縁。あり得ないことに、定番スタイルまで確立して、同じデザインの服で毎日過ごしてるし…、「どうしちゃったの、この人?! 」って、娘が思っているかどうかはわかりませんが(笑)。

ま、でも、一人娘をがっかりさせるのも申し訳ないし、本当はいつまでもお洒落で素敵なママでいたかったので、ここはひとつ、思い直してみようかな~なんて思った次第です。

この写真は手作り母娘お揃いファッションを楽しんでいた頃のもの。娘がなぜあっちを向いているのかいまだに不明…(笑)、おそらく、本人なりに決めたポーズだったのかな? 私のスカートを作った端切れで娘のジャンパースカート。娘の分は、地味な無地の生地に、可愛いボタンやワッペン、チロリアンテープなどでアクセントを付けるというのに凝ってました。ジャンパースカートは幼児体型のぽっこりお腹を愛らしくカバーしてくれるので、けっこう作りました。懐かしい…。





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