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山陰の天気(6)JPCZ

 西宮市に家族ぐるみでお付き合いさせていただいている先輩一家がおられる。ずいぶんお目にかかっていませんね、と電話で話し、一度お出かけ下さいという嬉しいお誘いがあった。お言葉に甘えて月末の31日に出かけることにした。
山陰から兵庫までは高速バスで行くことが出来る。3時間半。神戸三宮に到着と考えたが、時間が合わないので大阪梅田まで行きバックすることにした。
 一週間前の24日、天気予報の通りにJPCZの影響による大雪が降った。JPCZは日本海寒気団収束帯(Japan sea Polar air mass Convergence Zone)。上空に雪をもたらす筋状の雲が発生、とアナウンスされるもの。春から秋まで大雨をもたらす線状降水帯と違うのかしらね、と想像するが、よくわからない。理屈より降雪量がはんばない。
 我が家には電動除雪機がある。雪がふると、大活躍してくれる。歩行用の道をつけこのマシンで車庫から車が出せるように出来る。しかし今回の雪は、60センチ以上で歯がたたない。お向かいのご主人と3人で人力除雪。年々年を重ね、思うほどはかどらない。ついに「このへんで後は太陽さんにお願いしましょう」となった。次の日も雪、その次の日容赦なく・・・週末までに一段落するでしょう、という予報にも裏切られ、しんしんと降り続く。
大阪や兵庫へは、列車でも高速バスでも中国山地を越える。雪がふるとJR伯備線はたいてい運休になる。山越えだから仕方ない。例年は降雪があっても2、3日で止み、すぐに溶けてしまうのにと今年は悲観ばかり。その上、今回は中国山地方向ではなく、日本海側を走行するJR山陰線が真っ先に止まった。同じように日本海側の国道9号線も閉鎖された。それも高速道路でなく一般国道。
 とうとう28日に雪が降っているが、米子道は冬用タイヤ装着で閉鎖になっていませんと先方にメールする。中国道に入れば問題ないと思いつつ。メールのやりとりを続ける。最後は、「行くことが出来ると信じます」と「!」マーク入り。
幸い、31日に小休止のように晴れ間がのぞき、無事に出かけ、戻って来ることが出来た。
 
この原稿を書く今日は節分、当地としては珍しく道路も庭も立派に雪が残っている。上空で豆に攻められる鬼さんがお返しに雪雲を投げつけてくるらしい?
 
ゆうこの山陰便り  №227

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