解より快

セラピストになったばかりの頃は、一つの指標として「正解」が欲しくなることが多くありました。揺れる心をグッと繋ぎ止めておく錨のようなものが。でも、もちろんすぐにはわからないから、とにかく基本を「解」として忠実に、ひたすら手を動かして自分の体に染み込ませていきました。

でも、あるポイントまでいくと、その「解」では通用しないように思われる場面も増えてきました。もっと知識が必要なのか、それとも経験なのか。散々悩んだり試したりしてみたあげく気づいたのは、その「解」が間違いということではなく、お客様にとっての最適な「解」になるために、工夫が必要になったということでした。

どんなに基本に忠実という点で正解であっても、それがお客様にとって違和感を感じるものであれば、まだその段階にはいないということ。理想的な状態に無理なく向かっていけるように、行程を細かくして、心地よさの中で体感していただける工夫をしてみたら、体自らが変化する形で応えてくれる機会が増えていきました。そして、そのような時は決まってわたし自身の体も変化していきました。

ボディクリーニングは、お客様だけでなく施術者もキレイになれるメソッド。解より快を大切に、心地よい螺旋の力を互いに循環させて変化していきます。