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「第26話」貧乏留学生が40万円の診療請求を無視できるのか!?

エピソード4(ニューヨーク・短期大学時代)第26話
医者とは本来体の弱い人や病気の人を救う尊い仕事だと思っていたが、何という事だろうか。健康診断と称し、注射を1,2本打って40万円である。盲腸の手術が1億円というのも頷ける。しかし、ここでめげるわけにはいかない!私から望んだわけでもなく、女医が無料と偽って勧めてきたからである。私は怒り心頭(# ゚Д゚)でElmhurst Hospitalに乗り込んだ。

こういう時はどこに行けばよいのだろうか?とりあえず受付のようなものを見つけた。病院内なのになぜか防弾ガラスのようなものが設置してあり、スタッフは来客とその窓ガラスの小さな穴を通して接している。
よし、ここで相談をすればよいに違いない。「あのーすみません、姉ちゃん、あのな、請求書来たんやけど、これどしたらいい?」と言うわけにもいかないので、整理券を引いてしばらく待った。(*^▽^*)

(話はここで脱線する。アメリカに来てから公共サービスの質の低さには驚いた。基本的にアメリカで日本のサービスと変わらないのは銀行だけだと思ってよろしい。コンビニ、病院、郵便局etcのサービスの質、そこで働く従業員の態度は驚くほど悪い。特にNYCは。)

悪い予感は当たった。一つ質問するだけなのに、なんでこんな待たなきゃいけないんだ!15分は待っただろうか。やっと自分の番が回ってきて、自宅から持ってきた請求書を見せて、自分に全く身に覚えがないと訴える。受付の女性は「はん?Bursar's office (会計課)に行きな!はい、次!」っというような感じで私への対応をあっさり終わらせた。「ぬ!(;´・ω・) 一言かよ。こっちは律儀に待っていたのに。」ここは
「大変お待たせして申し訳ありません。あ、それはご不便おかけして申し訳ございませんでした。こちらでは大変申し訳ないのですが対応致しかねますので会計課におつなぎしてもよろしいでしょうか?担当者が参りますので、あ、はい!しばらくお待ちくださいませ」というような、対応ではない。笑 

ち、なんだよ(;´・ω・) っと思いながら、自分でBursar's Officeに向かった。
そこでの経緯はあまり思い出せないが、そこのオフィスで働くおっさんは、
所得が低い人が診療代を払えないとアピールできるオフィスがあると言った。(そのオフィスの名前がなんという名前だったか今となっては覚えていないが)オフィスは別館にあると言う。さっそく病院の建物を出て、となりの敷地に向かう。そこのビルに入って、言われたオフィスへと向かう私。ビルはボロくて、エレベーターも旧式で何ともトロいエレベーターだった。オフィスに着くと、オフィスは3時で閉まると張り紙が入り口に貼ってあった。

はひ?(・_・;) 

はい?(・_・;)

冗談じゃないわざわざ学校の帰りに足を延ばしに病院に来て、挙句の果て待たされたのに、なんだこの仕打ちは。お前は銀行の受付か!空いていませんじゃないだろう!24時間開けとけ!

翌日は授業が午後もある、明後日は土曜日。仕方なく翌週の平日に例のオフィスに行った。

オフィス内にはなんともみすぼらしい格好をした中国人とメキシコ人でひしめき合っていた。ボロイビルにボロイエレベーター、そして貧相な顔をした中国人とメキシコ人(←可哀そうだが事実である)まるでホームレスのシェルターに来たようだ (・_・;) そして、またしても整理券を引かされる始末。
この後1時間は待たされたのは言うまでもない。

やっと自分の番が回ってきた。
私の対応をしたのは、メキシコ系の若い女性だった。
事情を説明すると「あーなんで、そんな健康診断なんかしちゃったのよー
自分の健康は自分で守る!ジムに行きなさい(*^▽^*)」
と女性に説教され、「私はてへへへそうですよね。」と言いながらも何か殺意が芽生えた(*^▽^*)

じゃあ、必要な書類を書くから、パスポートとあと学生ならI-20ね。それから、君の住所が分かるもの。自分宛てに届いた郵便物を持ってきて!

と言われた。

は?(・_・;)・・・・・


はぁぁぁ?(・_・;)!!!←キンタマ袋、もとい堪忍袋の緒が切れる私!

40万円もの請求をされ、しかも法的な手続きを取るというような強気な文面。強制送還にされるのではと怯えながらの一週間。また振出しに戻るの!?私の身にもなってほしい。:;(∩´﹏`∩);:

翌日は午後に授業があったので、2日後に再び同じオフィスに戻る私。勿論整理券を引いて、1、2時間待つことに。

「あ、この間の方ね。はい、はい。パスポートとI-20、それから郵便物。。?」私は言われた通り自分宛てに届いた郵便物を持ってきた。母から日本の文具や日用品等を郵送してもらっていたので、その時の封筒を持ってきた。すると事務員の女性は 「あーだめだめ。病院とか公共機関からの郵便物じゃないと。勝手に住所細工できちゃうでしょ?」

私:(*^▽^*)こ〇すぞ、このアマ!!

翌々日振出しに戻る私。:;(∩´﹏`∩);:

書くのも面倒くさくなるくらい、こんなのが何度も繰り返された。
最後に私を担当したのは中国人のお爺さんだった。

お爺さん「はいはい、じゃあ、これで書類の手続きは終わったから、30ドル最後に払ってね(*^▽^*)」

小生「ふぁ?(;´・ω・) 30ドル払うんですか?なんで?私のせいじゃないのに?」

お爺さん「規則だからね。払わないと、請求書はずっと来るよ。」

泣く泣く私は、会計課に行き30ドルを払った。しかしこれで解放されると思えば仕方ない。こうして、私は長い戦いからようやく解放され・・

それから数週間後・・・・

まったく同じ内容の郵便物が届いた。

↑これまでのプロセスをまた繰り返してやったのは言うまでもない。(*^▽^*) NYCファック(*^▽^*)

これから渡米する人へ、色々と大変な事があると思うけど、めげないで頑張ってね(;´・ω・)

【完】

写真:写真は今回の話とは全く関係ない。LaGurdia大学の音楽科の教授、ピアニストのリサ・ディスペイン。リサとの思い出話もそのうちしたいと思う。

ジャズピアニスト 二見勇気
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