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「第12話」ニューヨーク3ヶ月目の食生活編 「真似は厳禁」

エピソード4(ニューヨーク・短期大学時代)第12話

7年間の留学生活中、小生は常に色々な生活スタイルを模索した。睡眠時間、起床時間、ピアノの練習時間、勉強量、宿題をする時間帯。学校やその時の生活環境によって試行錯誤、効率の良いものに変えてきた思う。食生活スタイルも例外ではない。今回はニューヨーク生活3ヶ月目に行っていた、ピアノの巨匠ゆうこりんが編み出した価格と満腹度に重点を置いた、禁断の食生活について紹介したい。

この頃は朝8時から授業があったので、6時半に起床していた。毎朝オレンジジュースをコップいっぱい飲む。近くのスーパーで買った100%のオレンジジュース。アメリカの食べ物で日本より美味しい数少ないもので、オレンジジュースはTop3に入ると思う。読者諸君は濃縮還元ではないオレンジジュースを飲んだことがあるだろうか?感動の旨さ。1.5リットルが二本で6ドル。(´;ω;`)安い・・・

その後7時前に近くのチャイニーズ系のベイカリーに行く。日本のベイカリーほど美味しくはないが、日本のコンビニの菓子パンに似たような物が売っている。価格も安い。菓子パンは週末の楽しみに。私が毎朝買っていたのはビーフン。油でギットギトだが、塩分が濃いので満足感がある。なんと1.5ドル、野菜も薄く刻んだ玉ねぎと人参が僅かに入っていた。基本的にペヤングソースやきそばのように炭水化物だけを食べているものと思ってくれれば良い。電車に乗って学校のトイレで朝の一本糞をすると、もう10分しかない。トイレの前の学校のベンチでビーフンを授業前に駆け込んで食べる。店員がフォークを入れ忘れた時はジ・エンドである。

お昼になったら、キャンパスの通りの向かいにあるセブンイレブンに行く。ここで1ドル80セントのホットドッグを買う。読者諸君は、なんて不健康なんだと思うかもしれない。しかしここには裏技がある。なんと野菜がたっぷり取れるのだ。セブンイレブンのホットドッグコーナーには、トッピングとして玉ねぎとトマトのカットスライスがある。あとピクルスとザワークラフトがあるけど、これはしょっぱいのでパスだ。健康志向の私は、ホットドッグを買うことで、これらの野菜をトッピングする権利を得る。ホットドッグの箱を開き、片方にはホットドッグ、片方にはこれでもかとトマトと玉ねぎのスライスを入れる。ニューヨークに少しすむとあまりにも民度の低い動物のような人間を見るので、自分の民度も低くなる。誰にも言われる筋合いはない。私はトッピングを多く入れているだけだ。しかしある日、ホットドッグトッピングコーナーまでレジから長蛇の列がなしていて、客の数人が物凄い冷たい視線を浴びせてきた時には流石に凹んだ。(´;ω;`)

夕方まで図書館で勉強をする。そしてピアノの練習前に、キャンパスの外のベンダーで巨大ドーナツを買う。なんと1ドル。白い砂糖のコーティングの上に、ピンクのパラパラがかかっていて女子力高いゆうこには嬉しい。中は、安い原料で作ったプラスチックのような味をしたクリームが入っている。1000カロリーは超える予想・・・しかし背に腹は代えられない。ピアノの練習前に栄養補給をしないとね。キリっ(´・ω・`)

9時頃までピアノを練習して自宅に帰る。お腹が空くので数駅手前で電車を降りる。

地元の汚い、いや超汚い中華レストランだ。メインの麺、チャーハンを選んだあと、サイドメニューを選ぶ。私は大抵チャーハンに、チキンセサミスイート、揚げ春巻きを頼んでいた。いつも同じメニューを頼むので、通い始めてしばらくすると、オバサンは勝手に入れてくれるようになった。味は日本人好みで、なかなかいける。ありがとう同じアジア人。シェイシェイ。それにしても中華系のレストランは安いが汚い。便所の臭いがする。うんこの匂いを嗅ぎながら、前の客がこぼしたご飯粒がのるテーブルで、美味しく頬張る( ^ω^ )ニコニコ 食べてるとホームレスがお金を要求してくる事もある。ガン無視する( ^ω^ )ニコニコ その後メキシコ系の小学生の女の子がバラを買わないか聞いてくる。彼女は学校に行っているのだろうか?まだ小学生なのに可愛そうだな。でも私もお金が無いし。私がお金を恵んでほしいわ!それにしても、ここはカンボジア?バングラディッシュ?サードカントリー?

今日の出費は合計8ドル。少し贅沢をしてしまった。

汚い環境でも生きていける気がした。これならいつ東南アジアに出稼ぎで行くことになっても大丈夫な気がした。

【続く】

写真:
ニューヨークに移り住んで最初の3ヶ月は毎日が辛かった。英語が通じない、友達が出来ない、彼女が出来るはずもない、虚しく自宅でカリビアンコムで自家発電だ。理不尽な学校の事務、民度の低い住人、都立底辺校にいるようなクソみたいな学生たち、ご飯はまずい。ただ秋のニューヨークの風がいつでも懐かしい。肌寒いがどことなく哀愁がある。ベンダーの写真を見ると、腹を満たして数時間でも長く勉強しようと、ドーナツを注文した頃を思い出す。友達はいなく誰も自分の気持を分かってくれる人がいなくて辛かったが、異国の地で頑張っている自分が誇らしかったものだ。


ジャズピアニスト 二見勇気
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