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NYCでコロンビア娘と大恋愛・ゆうこ童貞喪失の危機!?の巻 #41

突然だが読者の諸君にはこんな経験はあるだろうか?

誰かと付き合いたての頃、パートナーとラブラブな様子を通学・通勤途中に思い出しニンマリした事。

「今まで自分の努力が報われなかったけど、真面目に生きてきて良かった~ 涙」と意中の人と付き合えて、嬉しさで有頂天になった事。

人から愛されるとは何て美しい事なのだろう。
人生とは素晴らしい。ライフイズビューティフル、ワンダフル。

貴方にも今までの人生で、そう感じた事が、一度か二度はあるのではないだろうか?小生も例外ではない。

諸君の中には「何を言っているんだ。お前は童貞だろう!?」っと思われた方もいるかもしれない。何を!童貞の僕にだって恋をする権利はあるのでございます。

毎年秋風が冷たくなる丁度この季節に、僕はいつもふと彼女の事を思い出す。今回は僕がニューヨークで初めて経験した甘酸っぱく切ない恋愛話をしたいと思う。

彼女の名前はここではマリアとさせていただこう。僕とマリアの出会いは、ニューヨークに移り住んでから数カ月がたった秋学期だった。Autumn in New Yorkというジャズのスタンダードがあるように、ニューヨークは秋が深まった頃が最も似合う街だと思う。通学に利用する高架鉄道からは、いつもより空気が澄んで遠くまで見渡せるようになった。夕暮れ時の小さな店が立ち並ぶ薄暗い通りと、高架鉄道の下から吹く冷たい風がピューと吹く哀愁漂う秋景色は情緒あふれるものだった。

私の通う短大は4学期制だった。各学期のファイナルのあとに、1.2周間ほどの短い休みがあったと記憶している。その間に次の学期の授業登録や授業料支払いなどを済ませて、次の学期が始まるという流れだった。

これまでの日記で語ってきたが、私が通ったニューヨークの短期大学はビバリーヒルズ青春白書とは全くイメージが異なる大学だった。年齢層が異様に高く、イメージとしては治安の悪いヤンキーの職業訓練校のようなところで、いわゆる青春を謳歌出来るような雰囲気はそこには無かった。短大の事を思い出そうとするとネガティブな事ばかり思い起こされる。無愛想な警備員、カフェテリアの残飯で散らかったテーブル、貞腐れた清掃員が手際よくトイレを掃除する様子、廊下に散乱していたコンドーム、釣り銭をちょろまかそうとする屋台の兄ちゃん。

何が言いたいかと言うと、短期大学に通うと直ぐに、自分のお目当ての女の子が一人もいないことに絶望的になったという事である。私は白人の金髪のボン・キュッ・ボンの女の子と付き合うつもりでアメリカまで来たのに (涙) 
(まあ、向こうもこんなアジア人と付き合いたくないと思っていただろうけど・・・(;´・ω・))

私の通った大学はアジア系、黒人、ラテンアメリカ人が95%を占めていたと思う。シングルマザーが多く、年齢層はかなり高かった。若い金髪の女の子が好きな私としては非常に由々しき事態である。勿論同じクラスのベルナルダ、エリザベス等と楽しい時を過ごした事もあったのは事実だが (これまでのエピソード参照) やはり若い金髪の白人の女の子とセ◯ロスしたいという気持ちは強かった事は否めない。

そんな願望を抱く金髪大好きおじさんだが、ある日、私はニューヨークでは全くモテナイという事に気がつく。留学する以前からアメリカに留学した友人からアジア人の男はモテないと聞いていたが、自分はピアノも弾けるしワンちゃんあると思っていた。ところがドスコイ!モテナイ。全くモテナイ。そしてモテない。そう、アジア人の男は見向きもされないんだという事が分かった。留学から3か月後には自分は一生童貞なんだと確信へと変わった。

日本でも勿論モテた試しは無い。イケメンとはお世辞にも言えない。それに加え、アメリカでは言葉が通じないのと、シャイな性格を持つ私。金髪美女とまともに会話ができるだけの語学力あれば、アジア人の僕でもチャンスはあったかもしれないのに😢 百歩譲って、語学力が無いにしても当たって砕けろの精神があれば、もしかしたらワンちゃんあったかもしれないのに😢 

昔、悪い音楽スタジオを3Kという業界用語で表すのを聞いた事がある。
暗い、汚い、臭い、という意味らしい。

昭和の時代、女性が結婚相手に求める3高という言葉が流行ったらしい。
身長が高く、経済力があり、高学歴という意味だそうだ。

ニューヨークで全く女性にモテない僕は、
非イケメン、ハナセナイ、ハズカシガリヤの3Hだろうか?

いや、もしかしたら、この純粋でピュアな心を持つ日本人の
僕を好きになってくれる、優しい天使のような金髪女性が
いつか現れるかもしれないと願ったが、一向に現れない。

一生ポルノハブを見ながら毎晩シコシコする悲しい日々を過ごすのかと思うとそれは恐怖だった。しかし4カ月も経つと次第に女性への執着は薄れ、街を出歩く奇麗な金髪美女を眺めては、彼女らはどんなセックスをするのか想像し、彼女らを抱くであろう男を嫉妬するくらいの余裕は出てきた。僕のファッションへの興味は次第に消え失せ、ジーパンの裾上げをするお金をもケチり裾をまくってジーパンを履いたり、ダニに喰われ、穴の開いたセーターを着ていた。そんな秋だった。

僕は英語が全く出来なかったことに加え、クラス別テストで自暴自棄になっていた事もあり(過去のエピソードを参照) 底辺のESL97のクラスからスタートした。学期末にテストがあるが、これをパスしないと次のESL98のクラスに進めない。実際、同じクラスに試験をパスできずに再び受講した学生が4.5人いたのを記憶している。早くESLを終わらせて一般教養を受講しないとと焦る私にとって、期末テストパスは死活問題だった。ESL97のクラスで起こった様々な出来事は後日執筆するとして、何とか試験をパスした私は、秋学期からESL98のクラスを楽しみにしていた。

僕は初日の授業でマリアに出会った。
秋学期初日。初めて訪れる教室に授業開始5分前に無事たどり着いた私は、辺りを見渡した。なんとグラマラスな生徒エリザベスと韓国人のヨンオクがいるではないか。私は二人ととても仲が良かったし、また同じクラスで再会できて、ワーッと盛り上がっていた。するとそこに、後ろからスーっとマリアが現れた。エリザベスがマリアの事を紹介してくれた。どうして二人が知り合ったかは覚えていないが、エリザベスとマリアは親友のように仲が良かった。

エリザベスが私を紹介する時に、マリアが私の顔をポツンと眺めて、
そこで時間が静止したような印象を受けた。自分で言うのは何だが、
何かを感じたんだ。そう、童貞の僕がこんな事を言うのはキモイかもしれないが、彼女が僕に一目ぼれしたのではないかという印象を持った。彼女の緊張して大キックなった瞳孔と、ポカンとした緩んだ唇は今でもスクリーンショットして覚えているさ。

【続く】

ジャズピアニスト 二見勇気
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写真 教室の様子。キャンパスにはこの様な教室が、数百あったと記憶している。キャンパスは4つの建物で構成されるが、その一つ一つの建物が物凄く大きい。

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