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ジャズを音楽大学で学ぶべきか?【祝!連続更新一カ月号】

こんにちは (●^o^●)ジャズピアニストの二見勇気です。
noteでは主に、アメリカ滞在中7年間に起こった出来事を「ゆうこりん波乱万丈留学日記」と称し、昔の事を思い出しながら、毎日1話ずつ投稿しています。執筆の理由は色々あるのですが、その一つに、これからアメリカや海外への留学を考えている方に、当時の自分の心境を打ち明けることで、準備や心構えとして頂いたり、留学先で少しでも励ましになれたらという思いがあります。

留学する目的や、住む場所、語学レベル、家庭の経済状況等、人それぞれですので、私の感じたことを全て共感して頂けるとは思ってもいません。ですが、誰しもが異国の地で生活をするとなると、必ず多くの困難を経験します。私が経験した、辛かったこと、悲しかったこと、ほろ苦かった事、嬉しかった事、甘酸っぱかったこと(←これは私の場合ほとんどありません  笑)等のいくつかは、あなたもきっと経験するものだと思っています。

私はこれらの気持ちを自分が留学する前に少しでも知ることが出来たらと思い、7年前の自分に伝える気持ちで書いています。これから留学をされようという方に役に立って頂けたらこの上ない幸せです。

前置きが長くなりましたが、今日の【特集号】もそんな趣旨で書きました。当時の私は今よりもジャズを音楽大学で学ぶことの意義を考えなかったでしょうし、7年間のアメリカ生活中に2つの音楽大学に通ったこと(短期大学も入れると3つ大学に通った)またその間、多くの音楽大学を受験した事や他の音大生とも交流したことで、自分なりに、ジャズを音楽大学で学ぶメリット・デメリットを深く考えるようになりました。あくまで自分なりの考えですので、参考程度に読んで頂けたらと思います。

タイトルが「音楽大学に行くべきか」ではなく、ジャズに限定したかと言いますと、ジャズを音楽大学で学ぶべきか否かはいつも議論の的になるからです。例外もありますが、クラシック演奏家を目指す95%の方、もしくはそれ以上の方は音楽大学に進学されるのが常だと思います。しかし、ジャズの世界になりますと、音楽大学を行かないで成功したミュージシャンがたくさんいます。例えば、ジョシュア・レッドマン、ケニー・ギャレット、アーロンゴールドバーグ(彼はその後ニュースクールに進学)はHarvard大学に通いましたし、昔のジャズのレジェンドになると、音楽大学に進学しなかったミュージシャンが多数います。

ジャズは現場叩き上げの音楽で、学校で学ぶべきではないという意見もよく聞きます。

私は高校卒業後直ぐにこの世界に入り、22、23歳まではアルバイトと並行しながら音楽活動をし、その後アメリカに渡るまでの3、4年間はジャズピアノ一本で生計を立てられるようになりました。18歳の時に今泉正明氏に定期的にジャズ理論を教えてもらい、20歳の時に石井彰氏に不定期にレッスンを見て頂いたものの、ジャズピアノは28歳にボストンのNECに通うまでほぼ独学でした。当時国内の音楽大学や海外のバークリー音楽大学等を卒業したミュージシャンと同じように、またはそれ以上に仕事をする事もあったので、独学でジャズを学ぶ事と、音楽大学でジャズを学ぶ事のメリット・デメリットを公平に述べる事が出来ると自分なりには思っています。

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