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「第16話」 友達何人出来るかな?( ^ω^ ) → 結果:0人 ニューヨーク短大 オリエンテーションの巻

エピソード4(ニューヨーク・短期大学時代)第16話

オリエンテーションは今正に始まろうとしていた。カフェテリアのようなところに留学生が集まって座っていた。会場の後方には長テーブルがあり、サンドイッチやソフトドリンクのボトル類、タコスチップスの袋が綺麗に並べられていた。メッセージカードや風船などのデコレーションも施されており、何ともカラフルだ。アメリカTVドラマで見るような子供の誕生日会みたいで、テンションアゲアゲである。(๑´ڡ`๑)

しかし会場の場所を間違えたのはどうやら私一人だけである。他の留学生はどうやってこの場所に辿り着いたのだろうかと思ったが、私は特別に驚かなかった。おそらく大学から事前に訂正メールが来たか何かだろう。自分が自分を一番信用していない。昔から私はクズ人間である。管理能力、英語能力が著しく他人と劣る事は私が一番知っていた。

この日はワクワクした。今は亡き私の祖母が老人ホームに行き始めてから送り迎えのバスでワクワクしていたのを思い出した。古今東西、老若男女、全人類オリエンテーションは好きなものだ。素敵な交友関係はあなたの人生の一部を形成する。これからのアメリカ生活で日本では出会わなかったような友人が私の人生を豊かにするかもしれない。

マイケル、トム、イザベルに会えるかな?( ^ω^ )ニコニコ
メアリーと電話番号交換しちゃったりして( ^ω^ )きゃー

新天地ニューヨークに来て2週間。話した相手といえば、地下のアパートで生活を共にする田中さんとジャズクラブで声をかけた巨匠ミュージシャン達 (老人率高い・・)同世代の人とはほとんど会話をしていない。これから「Hey ユーキ、俺トム!今度映画を見に行かないか?」といった感じの学校生活を描き、期待を膨らませる。( ^ω^ )ニコニコ

オリエンテーション会場に着いた私は、会場の真ん中に空席を見つける。白髪染めで無理やり真っ黒にしたポニーテールを翳すペタジーニの嫁のようなムチムチしたラテン系のおばちゃんが、何か英語で話している。オリエンテーションの序盤、ウェルカムといった感じだったので、話の途中で席に着くのに罪悪感はなかった。私の隣に座った女の子はショートカットの可愛いアジア系女性だった。話しかけようと思ったけど、ずっと携帯をいじっている。全然感じが良くない。アメリカにいる人はフレンドリーだと思ったけど、むしろ感じが悪い。携帯をチラミすると、白人男とのツーショット待受にしている。彼氏なのかな・・・( •̀ㅁ•́;) もういいよ、勝手にセクロスしてろ(ToT)

っま、そうだよね・・・( •̀ㅁ•́;) ニューヨークに来て直ぐに彼女が出来るわけないよね。ただしイケメンに限るよね。僕はずっと童貞さ。僕の考えが甘かったさ。私が悪うございました。くそぅくそぅ(ToT) 少し悶々としていると、オリエンテーションはゲームタイムへと突入する。詳しい内容は忘れたが、配り当てられたカードの質問に書いてある事を周りの人に聞いて、制限時間以内に多くのYesを集められた人が勝ちというようなルールだったと思う。

自分のカードには「Are you from France?」とか 「Are you vegitalian?」という様なことが書いてあったような気がする。オリエンテーション会場に来てから、私は周りを見渡していた。勿論、理由は可愛い女の子がいるかどうかチェックするためだ。開始の合図と共に一直線で可愛い女の子に手当り次第アタックする。ゲームの質問なのだから、ナンパではない。非常に良いゲームを考えてくれたものである。インターナショナルスチューデントオフィス、グッジョブ !!\(^o^)/ しかし可愛い女の子は何処に行っても可愛い女の子である。私の前にスケベな顔をしたロペスとフェルナンデス(以下、名前適当)が立ちはだかる。彼らが、ケティーちゃんの前に質問攻めしている。ケティーちゃんもなんかケラケラしていて楽しそうだ。「おい、お前達、( •̀ㅁ•́;) 質問は一文のはずなのに、なんでそんなに会話が長くなるんだよ!いい加減にしろ!」私は学生が沢山いる中、彼女をだけを待っているのも周りから変に思われるので、急遽ターゲットを変える。前方にシャラポワのような金髪モデル体型美少女発見!が、またしても他の男に質問にあっている。ここは女の子だけに質問していても、セックスプレデターだと思われてしまうので、冴えない男共にわざと質問しよう。めんどくせー(ㆀ˘・з・˘) ジョンか、アレックスかしらないが、適当に質問をして時間を潰していると、タイミングを見計らうように、目の前でシャラポワちゃんがフリーになった!すかさず、私はシャラポワちゃんに

「Are you from France?( ^ω^ )ニコニコ」少し緊張して、小声になったと思う。

次の瞬間である。

「ノー」

しかもクスリとも笑わずに、愛想笑いもせずにである。会話はNoの一語で終わる。しかも、しかも彼女からは何も質問が来ない。(´;ω;`) すーっっと私の横を通り過ぎるシャラポワちゃん(´;ω;`) 私が英語が上手ければ彼女をもう少し留めることが出来たかもしれない。

厳しい現実を目の当たりにし、制限時間を過ぎた私は自分の席につく。
少し気分はブルーだ。まあ分かっていたことだけど・・・

最もイエスを集められた一人の中にさっきのアジア人の女の子が選ばれていた。彼女は大学のノートや筆記用具をプレゼントとして、表彰ととともに受け取っていた。ここでペタジーニの嫁が、じゃあ一言何か、皆にどうぞ!!っと彼女に振る。

この時私は驚愕したものだ。同じアジア人だと思ったのに、彼女は流暢に英語をペラペラと話すのである。彼女はアメリカ人か?いや、しかしアメリカ英語とは少し違った発音も聞き取れる。おそらくフィリピン人だろう。勝手な予測をする。それにしても、もし私が間違えて多くのYESを集め、表彰され皆の前で何か発言することを求められていたらどうなっていた事だろう。おそらくカチンコチンになっていた事だろう。私のあそこ以外にそれは許されない。その時私は会場の奥で、顔がひきつった日本人を目撃した。顔は渡辺謙の様な縄文顔をしているので、直ぐに中国人や韓国人ではなく日本人だという事が分かった。彼も自分が表彰されなくて良かったという様な絶望した顔をしている。全く意味のないことだが、アメリカに移り住んで直ぐ、日本人に出会ったとき、彼らの英語力が気になった。何故かは分からない。スカウターでピピピッと戦闘力を図る癖があったと思う。おそらく彼らより英語力が高いことを知り、優位に立ちたかったのかもしれない。彼女の英語力を聞いて、彼の顔には「な、なに戦闘力・・・は、8万5000・・・!」と映っているように見えた。

【続く】


P.S またしても色々思い出しているうちに、文章が長くなってしまった。
肝心のESLのクラスについて助けを求めるエピソードは明日書きたいと思う。読んでくれてありがとう。( ^ω^ )ニコニコではまた明日。

ジャズピアニスト 二見勇気
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