メタトロンからサンダルフォンへ。
元気にしているか。
お前が受肉してからもう何年かな。
オレたちにとっては大した時間じゃないが、
受肉すると長く感じるだろうな。
オレは今でもこの世界の「守り神」てなもんだ。
今は見守るしかすることはないんだけどな。
オレは実働部隊。お前は頭脳。
お前に代わるものはいなかったが、オレは使い捨て。
だから、お前とオレは別々に創られた。
お前は頭脳で、オレが体。
ところであの子は元気にしているか。
同じ時に受肉したな。
なんてな・・
オレはすべて見ているさ。
知っている。
だってオレは・・・
この星よりでかいんだからな・・。
そして、原子より小さい。・・・・
お前のいるところにはどこでもいる。
お前のいないところにも・・・
どこにでもいる。
今は安心しているよ。
少なくともオレたちは
今は殺戮に加担することはないからな・・・。
人間たちから見たら、
どんな風に見えるんだろうな。
少なくとも、ここを守っていられることには
多少満足しているよ。
満足とは言わないか・・・。
もう、あんなことはもう嫌だ。
どれほど世界が壊れてもあの方が堕ちることはなかったのにな。
まあ、何を言ってもオレは見ていることしかできない。
お前が還って来るまではな。
あの子はもう、長くはないだろう。
お前がいなければ、
もとの混沌に戻るのかな。
そうだな。感情の無かった最初のころの方が
もう、いいのかもしれないな。
オレもこの目をえぐり出したいよ。
ミカエル様のようにな。
見たいものなんて本当は
何もない。
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