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山ペンギン 30 マンガ

イマドがマンガを描いている。
もちろんもう誰も驚かない。

奴の器用さは他者の追随を許さない。

「絵柄は劇画調よね?」
主任が覗きこみながら言う。

「内容はギャグなのですね。」
女神が熱心に読み込む。
劇画調4コマだ。

一応、勧善懲悪的な出来。
江戸時代を舞台とした捕物帳が、なぜか4コマでギャグ。

「てやんでえ、こちとら江戸っ子でい!」

「えど、とは、浄土の逆ですのね…」
女神さま…アナタはどういう神話のご出身なのか…穢土じゃねえよ…。 
神だけあって目の付け所が違う。

「やいやいやい!てめえらの悪事はなあ、
お天道様がお見通しだってんだ。」

太陽が悪事を見たところで、何かをしてくれるわけではない。
というか、接近されでもしたら、悪人も善人も全て滅びる。
…疲れてるなオレ…

「この発想は、太陽崇拝なのですね?」

そうかもしれんな…
月に代わってお仕置する、必殺仕置人的な戦闘ヒロインもいたけどな…
ていうか、アンタもたまには崇拝されたらどうか…

「…気が散るんだけど…」
スクリーントーンを貼るだけまで描き込んだイマドが不機嫌そうに振り向く。

「手伝おうか?」
「指示するの面倒くさいからいい。」

ひどい言われようだ。

ちなみに捕物帳はお天道様が見ているにも関わらず、主人公の思い込みで冤罪が発生し、次回に続いた。

メタ的な話になるかもだが、マンガの内容もいつかここに書こう。

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