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ハコヅメ 交番女子の逆襲 139話

正直読みたくなかった。

猿渡署長が「最近嫌な予感がする」と。

なので署員同士で昼ごはんを食べながら互いの絆を強くしようと言いだす。

悲しい事件が起こってもそれに立ち向かう絆を作ろうと言うのだ。

しかし、署長は何かを隠しているのか、あごを無意識にこすっている。

昼食を共にした彼らは意外に自身の思いを語る。

その最中に署長が「梅干し」と署員たちに配る。

カナは食べない。

源は「女性はいずれいなくなる」と言いだす。なので親密な関係は作りたくないと。

山田は週末デート。そこに源が「空き巣に入られたおばあちゃんとこに行きたい。」と言いだす。一緒に行くという山田。

デートに行って来いという源に藤が言う。「夜コンビニ袋提げて夜に部屋まで会いに来てくれたら私はすっごく嬉しいな。この人なら裏切らないって思信用できちゃう。」

これは以前源が藤の部屋に来たことを指しているのだろう。

昼食が終わる。

副署長がふと振り返ったとき、13人の警察官が一枚の絵のように見えた。

まるで「最後の晩餐」だ。

彼らの立ち位置は

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「最後の晩餐」は

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中央はキリスト。

キリストの位置は「藤」

イスカリオテのユダの位置は「カナ」。

この話は「最悪の裏切りによって現実のものとなった。」と終わる。


最後の晩餐でキリストはユダの裏切りを予測して、イスカリオテのユダにパンを与えます。

署長の「梅干し」はその象徴かもしれません。ですが、忠誠を量るために「梅干し」を食べさせたというのはあまりにも短絡的なので、その続きの言葉が何かを意味しているのでしょう。

カナが梅干しを食べなかったことを署長は気付いていました。

カナは過去の記憶から梅干しを食べませんでした。その分は山田が食べています。

署長はカナに問います。「梅の花ことばを知っているか?」カナはきょとんとしています。

そして続けて、

「君は食べる必要はないんだ」

「食べさせられた者」が「イスカリオテのユダ」です。すなわち署長は「君は梅干し(パン)を食べなくてもよい=裏切り者ではありえない」と言っているのではないでしょうか。

以前「ハコヅメ」で感じた不安感。そのときは実は「如月の殉職」でした。

ですが、今回は「藤」がその対象になるようで怖いのです。

実は藤の殉職は第一話から感じていた不安でした。

「これからの人生でこの出会いを何度も後悔することになる。」は桜の事件で川合に出会った後の藤の気持ちでもありましたが、交番で藤に最初に出会ったときの川合の気持ちでもあります。

源の「女性はいなくなる」の不安感は他で再婚した実母と体の弱い養母のことをさしています

おそらくは「桜」と「鬼瓦」のことも指しているでしょう。

唯一の救いはこの4人とも存命であることです。

実の父親を殉職で亡くしている源から、さらに藤を失わせるようなことだけは起こってほしくないと切実に願います。

しかし、この13人が一緒に見られるのは間違いなく、これが最後でしょう。

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