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抑うつ状態から、復帰を目指す女性の物語

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大きな会社からベンチャー企業へ転職をした彼女。日々悩み葛藤する中で、ある日突然起き上がれなくなり、涙が止まらなくなった。精神科にいくと、抑うつ状態・適応障害と診断される。最初は休… もっと読む
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動画撮ろうと思ったけど、陳腐になりそうだからやめた

このお話は、動画が全てだと思い込んでいた女性が、#noteもくもく会 への参加を通じて、動画だけが全てではないと思えた、そんなお話です。 ------- 冬晴れが気持ちの良い日曜日のあさ。 彼女は 「noteもくもく会」 に参加するため、茅場町へ向かった。雰囲気の良いカフェが入居しているビル3階が、今日の会場だ。 エレベーターをおり、左に身体を向けると、すでに何人かが、もくもくしていた。 おはようございます〜、今日note書くテーマ決まってますか? noteもくも

朝起きたら、涙が止まらなかった

彼女は急に不安になった。復職へのカウントダウン。 元気になったと思っていたのは、思い込みなのかもしれない。仕事のことを考えなくて良い環境だから、今は笑えるようになっただけかもしれない。 朝起きたら涙が止まらない 自分でも感情がコントロールできない。会社には行かなければいけない。だけど起き上がれない。涙が止まらない。泣き叫びたくなる。もうわけがわからない。 旦那さんが言った。 病院行った方が良いと思う 彼女の頭の中には、色々な周りの声が迫っていた 挑戦から逃げた人

優子は、ゆうこのままで、良いんだよ

写真使って良いかな? 彼女は、久しぶりにLINEを送った。 抑うつ状態だった彼女は、人と連絡を取るのが億劫になっていた。 連絡がきても、返せないこともたくさんあった。 「レス早いね〜」と言われ続けてきた彼女は、どこかで「元気なゆうこ」をみんなが期待していると思い込んでいたから、「元気じゃないゆうこ」の時に、返信するのが怖かったのだろう。 そんな彼女も、自分から連絡を取れるくらい、少しずつ回復してきている。 私の撮った写真使ってもらえて嬉しい◎ またあの時みたいに、ゆ

控えめなアピールが好きになる

自分が好きなものが何か、忘れた。 日々の忙しさに心を奪われていると、そんな経験をすることもある。 休職中の彼女は、睡眠・食事・運動のバランスを意識することで、だんだんと人間らしい生活を送れるようになってきた。 矢野まきさんの「ポートレイト」の曲を聴きながら、彼女はふと思った。そして欲望のままつぶやいた。 ハモれるスキルはかなりおちてるけと、今とても誰かとハモりたい!!! カラオケじゃなくて、出来れば生音の環境が良いなぁー。ピアノかアコギと共にハモりたい。ハーモニカも

心を剥がし、言葉を紡ぐ、朝の儀式

最近の彼女は、23時に寝て6時に起きる。自然と早く目が覚める。 「早起き頑張る!」と意気込んでいた時には、全く早起きができなかったが、「早寝」することで、自然と身体が起きてくる。早起きするためには、根性論ではなく「早寝」することも大切だと痛感している。 そんな彼女は、朝渋ONLINEというコミュニティに参加している。 月4回のトークイベントのLIVE配信のほか、毎週土曜日7時から早起き村の村長さんの朝礼が行われる。ここ半年は一切参加していなかった彼女だが、自然と早起きで

人の役に立つということ

○○さんがあなたの画像を使用しました。 昨日、彼女に届いた通知。 noteには、みんなのフォトギャラリーという仕組みがあり、他のクリエイターさんがnoteに投稿した画像を、自分のnoteの記事ページのヘッダ画像として使える機能がある。 最近その機能を知った彼女は、自分で撮影した画像を何枚かフォトギャラリーにアップした。友達を撮影してSNSのプロフィール写真に使ってもらった経験はあったが、お会いしたことがない方に、自分の写真を使ってもらえるのは、なんだか不思議な感覚だ。

休職明けの社員への接し方って、お互い難しいよねと感じた件

2日後に復職を控えている彼女は、今朝上司との面談に臨んだ。 何聞かれるんだろう...ちょっと怖いな... 正直不安が募っていたので、彼女なりに今回休職に至った要因を洗い出し、事前にGoogleドキュメントで共有をした。思考の癖の部分が大きいため、どうすれば再発しないかも考えた。 面談は人事も同席してくださり、復職後の仕事の進め方、役割など、お互いにとってベストな方向をすり合わせていった。 ・5営業日は、10-17時の時短で働きまずは身体をならす。 ・3営業日はタスク

復職の日の朝

彼女は2時過ぎに目が覚めた。 12月から始めた毎日note。1日1回noteを投稿して自信をつけたいと始めたnote。17日目にして初めて連続記録が途絶えた。彼女は、お風呂を出てから眠気の雲にさらわれて、髪も乾かさずに寝ていたのだ。 あーー、、、連続記録が... 以前の彼女だったら、悔やんで悔やんで頭がいっぱいいっぱいになってただろう。 まぁいっか。そんなこともあるよね そんな風に思えたのもnoteのおかげかもしれない。 目が覚めてからなかなか寝れず、Twitte

朝、自然と起きれる幸せ

復職から4営業日目の朝。 土日を挟んで、初めての朝。 転職してしばらくしてから彼女は、日曜日の夜に次の日が来るのが怖かった。日曜日に会う友達には「明日が来るの怖いんだよね」ってだいたい言ってた気がする。「考えすぎだよ〜」ってみんなに言われてたけど、もう脳内が仕事に支配されてたから、怖さしか生み出せていなかった。彼女は、切り替えのスイッチも持ってなかったみたいだ。 そんな彼女も1ヶ月の休職を経て、自分を客観的に見れるようになってきた。 朝、すんなり身体が起きる。 会社

昼休憩、ちゃんととって良いか問題

復職5日目。 今日は10時-17時の時短勤務最終日。明日から3日間は10時-19時の通常勤務に戻り、年末年始の休暇を迎える。 最初は朝起きて、会社に行けるようになった自分を褒めようと思っていたし、実際それだけでも嬉しかった。 起き上がれる、朝ごはんを作れる、食器を洗える、洋服を着替えられるし、鞄を持って家を出られる。 シンプルなことだけど、休職前には何もできなかった。起き上がって旦那さんの朝ごはんを作れても自分は食べなくて、ギリギリまで寝るって言ってベットに戻ったり。

あなたの本籍地は、どこですか?

復職6日目。つぶやきたい言葉のシャワーを身体で受け止めて、noteを書いている。 頭で考えてることをぶわーーーーっとフリック入力するのが彼女の得意技。 これまでも誰かが話していたり、響いた!って思ったらすぐにスマホでメモを取っていた。 その時のスピードが結構異常らしく、キモいと思われてることもある。 だけど、その分脳と一体化してつぶやけるのだから、彼女にとっては良いことだ。たとえ誰かに気持ち悪いと言われようが... _______ 急遽、役所に必要な書類を取りに行

F1.4の世界

完璧主義だった 白黒ハッキリつけるのが好きだった 何事も意味づけをしていた 意味がわかんない演劇が苦手だった 学ばせてくれる何かが欲しかった そんな彼女が、がむしゃらに働きすぎて抑うつ状態・適応障害と診断され49日目の朝。noteもくもく会に参加している。 彼女は昨日、カメラのレンタルサービス「GooPass」を利用し、F1.4の世界を表現できるレンズをゲットした。 F1.4の世界はこんな感じ。 休職を経て彼女の心は徐々に変化している 寄り道をする 赴くままに生きる

セッションはたのしく

対談って、椅子に座って始まらなくてもいい。 企画の趣旨がしっかり決まっていなくてもいい。 ただ、楽しく、何かの想いで共鳴しあっている人たちが、アドリブで演奏しているように。 そしてそこに誰かが共鳴しあって、新しい小節の音を加えるように。 楽しそうだから、そこに人が集まって、 楽しそうだからセッションが続いていく。 そんな現場に居合すことができて、なんだか彼女も楽しかった。 #noteもくもく会 はcotreeのオフィスで開催されている。 角部屋で、2面の大きな窓に自然な光

誰かの期待に応えない

noteを読みながら、涙を流した。 その著者が目の前に座っているんだから、インターネットの世界は不思議だ。 noteを読みながら、心をえぐられるのか 空気振動で耳に伝わって、心をえぐられるか 違いはそれだけ。 なかなか斬新なカウンターパンチをくらいながら、悔しくて悔しくて悔しかったんだと思う。 彼女はこれまで 誰かの期待に応えて生きてきた それがやりがいで、生きがいだった。 だけどその考えが彼女を苦しめ、適応障害に陥ったのも事実。 少しずつ価値観が変わってきてい