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にしがきゆうこができるまで vol.12

大学の頃の話は、ラグビー、インターネット、
トルコ旅行と言った切り口で書きましたが、
もう一つ、スキーという切り口でのお話しです。

ボランティアリーダー

vol.3あたりで書きましたが、
小学生からスキーをしていました。

YMCAという団体のスキーキャンプに行き、
上級者向けのキャンプに小5〜高3まで
毎シーズン参加していました。

YMCAは大学生のボランティアリーダーが
子どもたちの引率をします。
もちろん職員スタッフもいますが、
子どもたちに直接接するのは大学生メイン。

私も大学生になったと同時に、
参加者からリーダーへとなりました。

普段はサッカーのクラスで
子どもたちと一緒に遊んでいましたが、
冬休みと春休みはそれに加えてスキー。

ほとんど初心者でもリーダーになれて、
その場合は小学生のキャンプなどに配属されます。
それなりに滑れた私は、自分も長年参加した
上級者向けキャンプに配属されて、
スキーの指導も行いました。

事前にトレーニングもあるのですが、
それはどちらかというと
自分たちの技術向上に重きが置かれていて、
指導については事細かな研修がある訳でなく、
ただずーっと指導される立場だったので、
自分が習ってきたことを思い出しては
グループの子どもたちに教えていました。

自分の説明で、子どもの顔が
「わかった!」とパッと輝いた時の
嬉しさは今でも忘れません。

ついにチーフリーダーに

リーダーをやる人は
キャラの立った人も多く、
そういう人はやはり子どもにも人気で、
そういうタイプではない私は
実はずっとモヤモヤしていていました。

私は私でいれば良かったのですが
それがハタチそこそこでは全然わかってなくて、
勝手に自分にダメ出ししていたのです。

だから、このリーダーをやるということは、
楽しくもありましたが、苦しくもありました。

このリーダーには、キャンプの中でまとめ役となる
チーフリーダーという役割がありました。

子どもに接するリーダーとしての
「在り方」にずっと悩んでいた私は、
裏方であるチーフリーダーがやりたい、
と思っていました。

ほぼ4年間ずっと同じキャンプに配置され、
4回生の時になれるかと思ったものの、
結局その時は他の人が任されました。

ただ、他の人が就職する中、
フリーターだった私は翌年も参加し、
そこでついにチーフの座に。

一緒にリーダーをやるメンバーも、
子どもの頃からスキーキャンプで
ずっと一緒だったメンバーばかりだったので
阿吽の呼吸でとてもやりやすく、
ずっと持っていたモヤモヤも吹っ飛び、
リーダーとして心底楽しい
スキーキャンプになりました。

呼び戻された喜び

その翌シーズンは留学していた年でしたが、
vol.11でも書いた通り、
「帰ってきてチーフやってくれない?」と
声をかけていただき、
それがめちゃくちゃ嬉しくて、
喜び勇んで帰国しました。

明確に「あなたが必要だ」と言われたのは
この時が初めてだったのだと思います。

前回シーズンでチーフを務め、
その結果アメリカから呼び戻されてまで
またチーフができる。

1週間のキャンプ期間中、
寝る時間も削ってミーティングを行い、
昼間は指導こそしないものの、
スキー場のあちこちを回って
問題が起こってないか見回る。

大学生でもそれなりに体力的にはキツイですが、
全く苦にならないくらい嬉しい1週間でした。

他人に必要とされる自分がいる、と
自分に少しだけ自信がついた出来事で、
アメリカ留学と併せて
私にとっての人生のターニングポイント
だったかもしれません。

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