移り気
3月4日 の詩を探した。
もう懐かしいで片付くようになった。
Aさんについての恋は、私を変えた。正確には絵を。
あの空間では、無表情でも、カンパリを飲みながら紙を見つめてもよかった。楽になれた。キスされたのは2度ほど。陽気な外国人と2人組の素敵なお姉さまの1人に。そういえば、あの陽気な外国人以来誰とも踊っていない。
前言撤回する。あの日の色が見える。
踊った後おでこにキスされた私はびっくりして固まった。Aさんは陽気な外国人を外に連れ出した。2人が何を話したかは知らないけれど、Aさんの優しさだと思った。彼は、年齢の割に幼い私を知っていた。
懐かしいでは済まないみたい。
もう会うことは一生ないと思っている。勝手に救われて、勝手に絶望した。それだけ。今日は少しばかり、欠片を拾ってみた。また気が向いたら探してみようと思う。移り気な私はまた見つけるだろう。Zにたどり着いたとしても。
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