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産科の入院生活はブートキャンプ(1)

6月半ばに双子を出産した。

滞りなく、私(母体)と双子の1ヶ月健診も終了し、ほっと一息。

出産後の約2ヶ月は、私の身体も目まぐるしく変化して、双子との生活も毎日24時間休みなくてんやわんやであっという間に過ぎていった。これからもずっとそうなんだろうなぁ。ママは体力勝負だ!

出産のために入院していた9日間、特に産後の1週間はハードなブートキャンプ=まさに新兵訓練だったので書いておこうと思う。

出産
予定されていた帝王切開術で、朝一番の約1時間の手術。
局部麻酔も順調に効いて、最初に女児(仮称:ポコ子)、そして1分後に男児(仮称:ポコ彦)が取り上げられた。ポコ子は「おんぎゃー」とはっきりした元気良い産声を、ポコ彦は周りをうかがうようなか弱い産声を聞かせてくれた。産声を聞いて、待ちに待った赤ちゃんが本当に私たちの元に生まれてきてくれたんだという嬉しさと安堵で、涙が溢れた。赤ちゃんの身体を拭いてもらったり確認した後に、私の顔のそばに赤ちゃんを一人ずつ連れてきてくれて、ご対面。ああ、こういうお顔をしていたのね。ママとパパににているような気がするね。二人ともなんてかわいい。なんて小さき尊い存在。私の指を小さな小さなお手々で握ってくれて、とても愛おしい気持ちになる。

出生体重は、ポコ子が2,139g、ポコ彦が2,235g。
わずかながらも、ポコ子は2,200g未満で「低体重」というくくりでNICU(Neonatal Intensive Care Unit: 新生児集中治療室)に、ポコ彦は一般の新生児室へとフロアの違う病棟に入ることに。

ちなみに、双子の場合、先に生まれた子は、味気ないけど「ベビー①(1番ちゃん)」、次に生まれた子は「ベビー②(2番ちゃん)」と呼ばれる。

コロナ感染症対策のため、分娩時・手術時の立ち会いや病院内での待機がNGだったので、夫は病院の近くでスタンバイ。出産後に病院から電話をもらって、夫は赤ちゃん二人との面会ができた。写真や動画を撮っておいてくれて、両親や親族に誕生の一報を連絡してくれた。私はそれをLINEで見て、少しずつ生まれてきてくれた事実を実感し、二人のお顔をiPhone越しにゆっくり見ることができた。

私はこの日は、いろんな管が繋がれて、寝たきり。脚にはむくみ防止のポンプが装着され、口には酸素マスク。麻酔の副作用か酸素濃度が薄くなって息苦しくなったり、何度か嘔吐もした。数時間おきに看護師さんがお腹を押して子宮の戻りをチェックしたり、乳首をつまんでぐるぐるされて母乳が出そうか確認された。(とても痛い。>_<)

看護師さんが部屋を訪れ、出生証明書とカード(開いてボタンを押すと手術中に録音していたらしい産声が聞こえる、とてもよい記念になるありがたいギフト)と、小さな桐の箱に入ったへその緒(臍帯の一部、まだ乾いておらずぶよぶよしてお蚕さんみたいにグロテスク)を、ベッド脇のテレビ台のテーブルに置いていってくれたが、重要書類とナマモノにも関わらず、寝たきりの私はしまえないのであった... 。

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出産翌日
噂通り(事前説明通り)、術後翌日は「離床」が目標。
朝は「歯を磨きましょうね」と歯ブラシとカップをテーブルに置かれて、ベッドのリクライニングを座位にされる。もうこれだけで、傷口が開いてしまうんじゃないかというくらい痛い。
その後、点滴棒にしがみついてトイレへの歩行訓練、レントゲンを取るために車椅子に乗る、そして、「赤ちゃんに会いに行きましょう」と新生児室にいるポコ彦とNICUからGCU(Growing Care Unit: 新生児回復室)に移ったポコ子に会いに行く・初めて抱っこする、流動食の昼食を摂るために座位でいる、病室を移るために自分で荷物をまとめるなどのリハビリを経て、まだまだ超痛いけど点滴棒なしで恐る恐る腰を曲げてなんとか歩けるように。

そして、病室の引越しが終わると、休む暇なく授乳指導が始まった。

続く…

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