泥棒市で出会った夏用のガラスの器たち
リスボンは、数日前から突然夏の気候になりました!
真っ青な空の気持ちの良いお天気で、溢れかえる観光客で賑わっている。まだまだアジアからの観光客はとても少ないけど、ヨーロッパ各地から来たのであろう人たちは、短パンにTシャツ、花柄のワンピースのなど、リゾート地で着るような装いの人が多く、皆のウキウキバカンス気分がこちらにまで伝わってくる。やっぱり特に、ヨーロッパの寒い国の人たちにとって、ポルトガルはちょっとしたリゾート地に来る感覚なのかもしれない。
旧市街地にある、泥棒市も賑わいを取り戻し、露天の数も元に戻りつつある。
先日久しぶりに行ってみたら、自宅からの不用品を売っているのであろう人たちも結構いる。ちょっとレトロでチープ感が良い感じの、夏のデザートに使えそうなガラスの器を見つけた。じっと眺めていると、
「これはすごくいいものだよ!クリスタルで年代物だ。すごく古いものなんだよ!」
と、それまでお喋りに夢中だったおばちゃん二人に売り込まれる。
でも、どこからどうみても工場で型にはめて大量生産されたガラス。。
「これはクリスタルではないよね?」
と言ったら、慌ててそのおばちゃんたちは口々に
「純正のクリスタルではないかもしれないけど、きっと少しは混じっているのよ!」
「そうそう、混じっているかもしれないのよ!」
という。そういう、そんなわけないだろう!と思うよくわからない売り込みが面白くて好き。
「とにかく、とても古いものでアンティークなの。良いものだよ!」
と一生懸命にすすめるので、値段を聞いたら一つ1、5ユーロ。
「ここにある5個とも買ったら5ユーロにしてくれる?」と交渉すると、
「それはいくらなんでも出来ないよ。6ユーロだったらいいよ」
「じゃあいらないです」と立ち去ろうとしたら、
「しょうがないなあ。5ユーロで持っていきな!」と包み始める。
包みながらおばちゃんが 「もう私も歳だしね。割れちゃう前に家のこういう物を売ってしまおうと思って持ってきたのよ」
などと言うのを聞きながら、支払いをした。
少し歩くと、今度は本当に年代ものっぽい繊細なグラスに出会う。売っているおじちゃんは、早く売ってしまって店じまいしたいっぽい。
「これいくらですか?」
「5個買ってくれたら5ユーロでいいよ」
これはさっきのに比べたらお買い得!ガラスには薄く植物の柄が掘ってある。
「これはね、シャンパングラスだったんだよ。昔はこんな形のグラスでシャンパンを飲んでいたんだ。こっちの小さめのはあんまりお酒を飲めないお嬢さんたち向け!」
綺麗なガラスに釣られて「買います」と言ったらすぐに包んでくれた。
同じおじさんが、ちょうど探していたオリーブオイル差しを売っていた。知り合いから購入する美味しいオリーブオイルは3リットルの大きさで買うので、普段調理の時やちょこっとかけたい時に使う用の、小さめのオリーブオイル差しを探していたのだ。
ステンレス製だし、しかも光を通さないから、酸化もし難い!そして液ダレしにくそう。軽いし、これ、めっちゃいいかも!
「これは一度も使われていない新品だけど、熱湯を中に入れて洗ってね!洗剤入れちゃダメだよ!」
と洗い方も教えてくれて、2つで5ユーロで書いました!
夏に考えているちょっとしたプロジェクトがあるので、これからから泥棒市や古道具屋をちょこちょこ訪れる機会が増えそうだ。こんな機会がないと滅多に買い物することがなくなりつつある場所なので、楽しもうと思う!