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みずがめ座の時代と風の時代。

冬至を過ぎ、木星と土星はきょう未明に握手を交わし、お互いの時計を合わせました。朝方には牡羊座0度で半月の姿になった上限の月は、ここから次の蟹座満月に向けて勢いよく肥えていく様をみせてくれるでしょう。

今日から、西洋占星術の区分では風の時代に入ったことになります。ここからおよそ200年間、わたしたちは風の時代の地球を生きることになります。

風の時代とは、20年に一度の木星と土星の会合の場所が、風のエリアで行われるおよそ200年間のことを指します。これまでの200年間は地のエリアで行われていたことから、地の時代。と言われています。

この地の時代の特徴は、こつこつと築き上げること、下から上へと積み上げていくピラミッド状の山の形成が重要だったということ。一斉に同じ山の頂を目指すように訓練され、頂に立ったものは発言権を得る。向いているとか向いていないとかは関係なく、その登山に参加することで、コミュニティで生きていく安心を獲得することができたのかもしれません。

そのおかげで山は一層高くなりました。そして上から下まで幾層にもなる段階のどのあたりにいるか、一目瞭然で上下関係がわかるので、なんとなく自分の立ち位置もつかみやすいということもありました。俺の方がすごい、私たちの方が優れている。あの人よりはまし。あいつらだけには負けたくない。という感情は、少しでも優位に立ちたい。上まで登って権力を手に入れることが成功だ。という常識を創り出しました。

でも、地の時代も後半に来ると、少しずつ様相が変わってきます。宇宙はバランスをとるために傾きすぎた天秤をもとに戻し始めます。これまで少数派として切り捨ててきた登山をリタイアするもの、あるいは、最初から参加しないものの数が増え、しかも、大勢が登っていた山が大きく崩れだしました。

そして、風の時代へ。両方の均衡を正すために吹くのが風と物理で定義されるように序盤から一気に大風を起こしてかき回すという幕開け。ここから先は、時代を体感していくことになるわけで、ここからは予測となりますが、登山口に並んで、一斉に同じ頂を目指す。というやり方はもはや流行らないでしょうということはなんとなくわかります。山は山でも、それぞれ登りたい山は違うだろうし、そもそも山に興味を持てない人もいるだろうし、まあ、登りたい人は登れば?ぐらいに、かつて大ステータスだったあの山の頂はみんなの憧れではなくなりました。

風が吹いた後の世界では、それまでの景色が一変し、何を頼りにどう歩いたらいいのか、というこれまでの指標を失います。情報だけは24時間あらゆる方向から降り注いできますので、その中から自分の正解を探し出さなくてはなりません。これまでのようにこれが正しいでしょうとか、常識よとかはあまり言われなくなります。とても狭い範囲での会話なら使われるかもしれません。でも、それもすぐに変わっていくでしょう。情報の波の中をふわふわとさ迷いながら、風を読み、生きる場所を探していく。そんな風景を連想させます。

この風の時代を考える時には、みずがめ座の時代ということも背景として入れる必要があるのだろうと思います。

みずがめ座の時代。少し前には精神世界と言われる領域でかなり騒がれていましたが、ただ、このあたりの定義は、それぞれの世界の基準がありますので、あくまでも占星術界の時間定義の話です。

占星術で使われるホロスコープは太陽の通り道である黄道をスパンと輪切りにしたものでして、春分点を始まりの起点としています。この宇宙を模した盤の中を惑星は反時計回りにぐるぐると弧を描いて進んでいきます。これが、通常わたしたちが使う星の時間方向です。それとは違う方向から宇宙の時間を刻んでくるのが、春分点に太陽が回帰する時間のずれ。太陽は一年に一度春分点に還ってくるといわれていますが、実は微妙にずれていて、ほんの少し手前に帰還するようになっています。ですので、毎年同じ場所に還ってきているようでも、長い長い年月を経た後には、春分点で見える星座も変わっている、ということなのです。この微妙なずれがどれほど微妙かといいますと、これがホロスコープを1周するには25,800年ほどかかります。そして、ホロスコープの円は12の星座に均等に分配されていますので、1星座30度。春分回帰点のずれがこの一星座分30度を移動するのにかかる時間はおよそ2,150年ほど。この春分点に太陽がいる方向の星座の時代ということで、〇〇座の時代と総称しているわけですね。今はみずがめ座の時代と呼ばれています。

ひとつ前のうお座の時代、紀元元年~2000年(おおよそ)はそのうお座のシンボルが表す、別の方向に泳いでいこうとする2匹の魚を紐で括る。というような、力で制御する。権力者が利益を総取りする図式からはあまり自由さとか、拡がりというものは感じられませんね。昭和生まれはどっぷりこの時代の感覚で育ってますので、今と比べて、どういう時代だったか、ぜひ検証してみていただきたいと思います。

そして少し前に突入したみずがめ座の時代はいかがでしょう。風の時代の幕開けが水瓶座だったこともあって、かなり、大掛かりな時代の転換期をリアルに感じられる頃なのではないかと思うのです。

水瓶座のシンボルは。二つの波型が重なることなく距離を保ちながらお互いに響き合うという象徴です。なるほど、としっくりきます。みずがめ座の時代がやってくると言っていた時よりもはるかに身近にこのシンボルに親しみを感じます。生まれた場所や性別や年代に区分されず、共振共鳴を頼りに響き合うもの同士がコミュニティを創っていくでしょう。自由といえば、そうなのでしょう。この世界にはうお座の時代のような縛りも地の時代のような常識もありません。でも、いいかえれば、無秩序で無法地帯ともいえます。

さて、この時代の入り口に立つわたしたちは、まず何をどうしましょう?

というところで、今日はこの辺で。


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