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万年筆の選び方〜5本のプラチナ万年筆を使ってみて〜


万年筆を使うタイミング

読書ノートやモーニングページを書くタイミングで万年筆を使っています。


選び方のポイント「価格と相性」

つい「高価なものは良いもの」と考えそうになりますが、「自分との相性」が大切です。試し書きができる場合、試し書きをするのが良いです。

確かに、高価な万年筆はペン先の引っ掛かりなどの違和感が少ないように思います。しかし、高価でも自分との相性が悪ければ、自然と使わなくなります。安価でも自分との相性が良ければ、積極的に使いたくなります。

今まで使った5本のプラチナ万年筆について書きます。


1本目『プレジール』

初めての万年筆として選んだのが『プレジール』。買っても使うか分からなかったのでお試し用に、お手頃価格の万年筆を選びました。

自分にとって、万年筆を買うことは勇気がいることでした。勇気を出して買っても、インクの交換が面倒だとか、インクが乾燥して使えないという状況に遭遇したら、万年筆を使わなくなるかもと少し不安がありました。

その不安を拭い去ってくれたのが『プレジール』です。

『プレジール』のインクはカートリッジタイプなので、簡単にインクの補充ができます。また、キャップを閉めた状態で、1年間使わなくてもインクが乾かない「スリップシール機構」が搭載されています。

『プレジール』のペン種は、03(細)と05(中)があります。普段使っているボールペンが0.38mmで、線幅は細めが好きなので、03(細)を選びました。正直、ボールペンの線幅と比較すると太いです。

税抜価格1,000円でありながら、万年筆を持っているという充足感を満たしてくれる見た目も気に入りました。初めて持つ万年筆として『プレジール』は最適でした。


2本目『プロシオン』

1本目の『プレジール』を通して、自分は割と頻繁に万年筆を使うことが分かりました。『プレジール』はカリカリとした書き心地で、ノートによっては引っかかりを感じていたので、他の万年筆が気になるようになりました。

地方在住のため、万年筆の試し書きができるような場所がなかなかないので、東京にライブを見に行った時に、『丸善 日本橋店』へ寄って万年筆を見ました。

プラチナ万年筆以外のメーカーの万年筆の試し書きをしました。しかし、他のメーカーの万年筆を買う場合、そのメーカーのインクを買った方が万年筆との相性が良いだろうななどを考えて、最終的にはプラチナ万年筆の商品ばかり試し書きしました。

悩み悩んで税抜価格5,000円の『プロシオン』を買いました。『プロシオン』のペン種はF(細)とM(中)があり、F(細)を選びました。

『プレジール』よりもサラサラと、なおかつ線幅が細いです。『プレジール』がかなり軽量ですが、『プロシオン』は程よい重量感で、後部にキャップを付けたときのバランスも良いです。

また、『プロシオン』のインクはカートリッジも利用できますが、インクを吸入するコンバーターでの利用も可能です。


3本目『キュリダス』

万年筆のキャップは、嵌合かんごう式と、ネジ式があります。

1本目の『プレジール』はカチッと開け閉めする嵌合かんごう式で、2本目の『プロシオン』はクルクルとネジのように回して開け閉めするネジ式のキャップです。

嵌合かんごう式に慣れていたので、ネジ式のキャップの万年筆に変えた時、キャップの開け閉めが少し面倒に感じたのと、(かなりフラットに作り込まれてるとは言え)ネジ状になっている軸の感触があまり好みではないことに気が付きました。また、『プロシオン』はアルミボディでカッコいいのですが、真冬に寒い部屋に置いておくと、キンキンに冷えるので、万年筆を使うのがちょっと嫌になるということにも気が付きました。

税抜価格7,000円の『キュリダス』を買いました。ノック式の万年筆です。『キュリダス』のペン種はEF(極細)とF(細)とM(中)があります。本当は試し書きをしてから買いたかったのですが、そのような機会がなかったので、ネットショッピングでF(細)を注文しました。

今まで買った万年筆の中では一番ヌルヌルとした書き味で、線幅も好みで、かなり気に入ってました。

2本目の『プロシオン』はネジ式、3本目の『キュリダス』ノック式、他の万年筆は嵌合かんごう

しかし、取説を見ずに少し力任せにインクカートリッジを交換しようとしたことが良くなかったのか、ノックしてもペン先が収まらなくなりました。


【番外編】憧れの万年筆

3本目の『キュリダス』がダメにしてしまってから、1本目の『プレジール』と2本目の『プロシオン』のどちらをメインで使うか悩む日々が続きました。そろそろ本命の憧れの万年筆を手に入れても良いのではと考えるようになりました。

富士山の標高3776メートルへのリスペクトを感じる『#3776 センチュリー』が、自分の憧れの万年筆です。

大阪に行く機会があったので、『#3776 センチュリー』の試し書きができる場所を探しました。

『阪急百貨店うめだ本店』に行くことにしました。

『#3776 センチュリー』のペン種は UEF(超極細)〜 C(極太)の7種があります。どのペン種にしようかと試し書きをしていた時、ある1本の万年筆に出会いました。


4本目『美巧 シープ』

以前ネットショッピングで見かけて気になっていた『美巧 シープ』がありました。廃盤商品だったので、お目にかかれるとは思ってもいませんでした。

自分が見た時、ショーケースに飾られているF(細)の1本しかありませんでした。店員の方に、ダメ元で試し書きができるか確認したところ、OKだったので、試し書きさせていただきました。

憧れの万年筆『#3776 センチュリー』を試し書きした時「少し軸が太いな」とか「ネジ式のキャップだな」とか思っていました。その状況で眼の前に『美巧 シープ』が現れて、「軸が細い」とか「嵌合かんごう式のキャップだ」とか「羊革がおしゃれ」とか自分の理想が詰まっていたので、即決で買いました。

今まで使ってきた万年筆のはステンレスペン(鉄ペン)で、初めて14Kの金ペンを手に入れました。

しばらく浮かれ気分で使っていました。しかし、冷静に考えて、軸が細いと長時間使うと疲れやすいことに気が付きました。あと、鉄ペンの書き味が意外と好きだということにも気が付きました。

『美巧 シープ』と牛の形のペーパーウェイト。緑色のインクを使い牧草を演出。(緑色のインクは5本目『プレジール オーラ』にセットして使用。)


5本目『プレジール オーラ』

1本目の『プレジール』が「気楽に使いやすくて、軸の太さもちょうど良いな、書き味がもう少しサラサラだと良いのにな」と思っていた時、文房具屋で『プレジール』の限定品の『プレジール オーラ』を見かけました。

『プレジール』は税抜価格1,000円で、『プレジール オーラ』は税抜価格3,000円でした。

軸の色が鮮やかで買うことにしました。書き味がサラサラしていて気に入ってます。ここ一年以上、『プレジール オーラ』をメインの万年筆として使っています。

『プレジール』はインクをセットしていないです。『プレジール オーラ』に緑色のインクをセットして使ってますが、軸の青色が鮮やかです。


万年筆の選び方【まとめ】

5本のプラチナ万年筆を使い、現在の自分の万年筆の選び方のポイントは下記の5点です。

1.価格
2.書き心地
3.キャップの種類
4.軸の太さ
5.相性

万年筆を買おうか悩んでる方の参考になれば幸いです。

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