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資格試験にも使える記憶術

 記憶術ですが、面白そうだけどくだらない(爆)と思っている人もいることでしょう。

 では、それが難関国家資格試験にも使えて、なおかつ試験が終わったらおしまい、じゃなくて実務レベルでも一生使えるとしたらどうでしょうか。

 記憶術を使えば働きながら来年公認会計士に受かるかもしれません。

 例えば法律の条文を暗記するときなんかは、こうやるといいです。

 特に使えるのは、いわゆる手続き法と呼ばれるものです。刑事訴訟法とか民事訴訟法が典型ですが、要するにどのような手続きが法律で定められた正しい手続きなのかを規定してあります。

 刑法とか民法はもうすこし理論的な側面が強いので暗記に頼らずともきちんと理解すれば条文も暗記せずとも正しく覚えられますが、手続き法は暗記の面が大きいです。

 また、訴訟法ではありませんが、公認会計士に必須の法律知識である会社法なんかは手続き法的なものがいっぱいありますね。

 例えば合併しましょう!ってときにはこんなに条文が絡んできます。

下記の本より抜粋

 条文を丸暗記みたいに覚えるのもある程度まで必要ですが、それより、公認会計士試験に受かった後実務をするときには、これを複合させてこんな風に説明できることが必要です。

【クライアント】「A社とB社が合併予定です、手続きを教えてください」

 この時、条文を丸暗記していても適切なアドバイスができません。適切なアドバイスには、まず分かりやすく全体の流れを(条文を横断して適宜相手に合わせてアレンジしながら)説明します。

「当事者同士が合併契約を締結した後に、会社のオーナーである株主が株主総会で承認して、合併に反対する債権者を守るための手続きをとり、合併の効力発生日をむかえ、最後に登記申請(国に書類を届け出ること)をして終わりです」

 上の条文がほとんど全部からんでいますね。もちろん、クライアントによって、質問が違ってきますので、丸暗記してても対応できず、そういうなんちゃって公認会計士は(実際いますよ)試験には受かったけど廃業の二文字がちらつき始めます。

 この時、公認会計士試験を「指記憶法」(「場所記憶法」の場所を指に指定)で乗り切っていた会計士なら、こうすらすら答えます。

1.親指で、両社の社長が合併契約書に拇印を押す
2.人差し指を突き立てて、株主総会で賛成を募る
3.中指を突き立てて怒っているのは、合併に反対の債権者
4.薬指に、合併成立の証として両社長が結婚指輪をする
5.小指を立てているナルシストの司法書士(登記をする専門家)に、登記の依頼をする

 指に、必要な条文の基本的な流れを当てはめて記憶するのです。上記の複数の条文が横断的に過不足なく5本指に盛り込まれていますね!

 さあ、どうでしょう、これでも記憶術がバカバカしいでしょうか。これは、実務のときにも完璧に役に立ちます。「今日は午後から合併のお客さんだったな」という時に、新米さんであっても事前に会社法パラパラめくって復習しなくても一生忘れませんよね。

 上記の例はこの臼井康介さんの著書より作成しました。このリンク以外にもこんな面白い本もあります。

第一章 人生に記憶はつきもの

世の中は、覚えることで溢れている。でも、覚えることは頭から溢れていく
覚えていないとソンすること、覚えていてトクすること
平均の人は、とにかく全てを覚えられない!ことをまず自覚する
「覚えている人」はどこがどう違うのか‐記憶の引出しを整理する
記憶の仕組みを知る‐知識はとにかくまとめてしまう‐

第二章 覚える前に、「何を」覚えるのか

覚えることを絞ることで、しっかりじっくり覚えられる
上司に報告するときは、「何を」覚える?-報告は、まず「個数」!-
新聞記事を読むときは、「何を」覚える?-新聞記事は、3つのポイント!-
打ち合わせでは、「何を」覚える?-打ち合わせは「根っこ」をおさえる-
絞る技術を応用する!

第三章 平均の頭で、「普通のこと」をどのように覚えるのか

覚えたい情報を、印象付ける一工夫
オウム返し記憶術-注文の反復に秘密アリ-
ボンドもワインも英語も、確かに「音」だった‐「音」で記憶を強化する‐
「ペンがなくても、指でなぞる」の記憶術
「興味のないこと」が覚えられないワケ‐ビデオは小泉純一郎に渡す‐
文字は文字として覚えない!-「映像化」するフォト記憶術-
知らないことは、既存の知識にくっつける!-「ひかり」は「こだま」より速い-

第四章 平均の頭で、覚えづらいことを「いかに」覚えるか

頭文字だけ攻めてみる-ホウレンソウ式記憶術!-
英単語は、「類義語+単語マップ」で覚える!
数字の羅列は、「チャンク化+ストーリー化」で覚えてしまう‐

第五章 時間がない!「いつ」覚えるのか

記憶するには、とっておきの時間がある
通勤時間は絶好のスケジュール管理時間!
覚えていたいものは、会話のなかで口に出す
就寝前は記憶のゴールデンタイム

第六章 真似のススメ【「記憶術」を日々実践する!】

すべては真似から始めましょう
僕がどんな試験にも受かるようになったワケを話そう
「いつかやろう!」は一生やらないことである


 どこから読み始めても面白そうな目次ですね!

 スクーで生授業も受けられるようですよ。


 記憶術というのは、一夜漬けのあんちょこというわけでもない、という話でした。

 ではまた!


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