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【運動会・リレー】バトンパスはアンダー?オーバー?


もうすぐ運動会の学校もあれば、秋に運動会の学校もあると思います!

そんな運動会で、目玉の種目の一つ「リレー」

そこで、よく議論されるのが、バトンパス。

オーバーハンドパスアンダーハンドパスがあります。

みなさんはどちらでやりますか?どちらが良いと思いますか?

私は、

1年目(4年生):オーバハンドパス:負け
2年目(3年生):アンダーハンドパス:負け
3年目(4年生):アンダーハンドパス:勝ち

を経験して、個人的に圧倒的にアンダーハンドパスを推します!

もちろんメリット・デメリットがありますので、それらを踏まえてお伝えしていこうと思いますので、ぜひご参考になさってください。


1 アンダーハンドパスのメリット・デメリット

(1)アンダーハンドパスのメリット



日本代表はなぜアンダーハンドパスをしていると思いますか?

走力で海外選手に劣る分、バトンパスの成功率を高めることが挙げられます。

私も1年目のオーバハンドパス、子供たちがよく練習している姿を見ました。毎日の昼休みのほとんどをバトンパスの練習をしていました。ですが、子供たちは、正直、バトンパスの練習なんて飽きてしまいます。でも、やはりうまくいかないことの毎日で、当日も上手に渡らなかったバトンパスにすごく難しさを感じていました。

ですが、2年目・3年目は「アンダーハンドパス」を取り入れてみました。するとどうでしょう。バトンパスのミスが圧倒的に減ると同時に、子供たちがより一層、楽しんで前向きにバトンパス練習に取り組むようになったのです。


まず最大のメリットは先ほども伝えた通り、
「バトンパスのミスが減ること」です!


受け手は「手のひらを下に向ける」
私し手は「受け手の手のひらにバトンを収める」
受け手は「バトンが入った瞬間に握り締める」
正直、オーバハンドパスの逆なのですが、これがミスの激減につながるのです。

オーバーハンドパスの場合は上から伸ばした腕の手のひらに渡し入れるため、受け手の手のひらがぶれてしまいがちです。しかし、アンダーハンドパスは受け手の手のひらを下に向けており、ブレにくいことが理由だと考えます。

「受け手の手のひらの練習を徹底的に行えば、高い確率でバトンパスが成功すると思います。」

あとは、どちらの手でバトンパスをするのか、バトンパス後にバトンは持ち換えるのかなどは学級の実態に応じて変えていけば良いと思います。

ちなみに私は、
左手でバトンをもらって、右手でバトンパスをさせていました。
(持ち換える必要があるので、持ち換え忘れの心配や持ち換える際のバトンを落とすリスクもあります。)



次のメリットは「魅せるリレーができる」


運動会が終わって「4年生!アンダーハンドパス、すごかった」と他の先生から嬉しいお言葉をいただきました。
実際、運動会中も4年生がアンダーハンドパスをしている姿を見ていた他学年や保護者の方から「えぇ!!!!」とざわめきが聞こえていました。

勝っただけでなく、圧倒的な印象も多くの人に残すことができたように思います。

だったからこそ、実は3年生の時にリレーで負けても、子供の口から「俺ら、アンダーハンドパスやったんだぜ!」と気持ちも落ち込む様子がなく、達成感に満ち溢れていました。

「勝てなくても、インパクトを残すことができるバトンパス」だとも思います。

だからこそ、子供たちは、意欲的にバトンパスの練習に取り組もうとしていたのです。

オーバーハンドパスでは、毎年毎年同じことの繰り返しで、子供たちには刺激がありません。オーバーハンドパスを否定するわけではありませんが、自分も新しいことが大好きな人間のため、その子供の気持ちもよーくわかりますし、練習意欲を掻き立てるのも教師の腕の見せ所です。

でも僕は、「アンダーハンドパス、難しいけどやってみない?日本代表がやるくらいだから、相当練習しないと無理だよ?」と子供に問いかけると、「やろう!」「やってやる!」と子供たちの心に火をつけることができます。

本気で取り組んだ分、勝てなくても「これだけやった!」と子供たちは達成感を持つことができます。

(2)アンダーハンドパスのデメリット


ただ、一方で、デメリットもあることが事実です。

何よりも、「次の学年の先生に迷惑を掛けてしまう可能性がある」こと。

正直、2年間連続で受け持った学年、今年別の先生が受け持っています。2年間自分のクラスだった子たちはオーバーハンドパスってなに?状態です。
先生からしてみれば、アンダーハンドパスの指導の仕方が分からず、でも子供はきっと「アンダーハンドパスをやりたい!」と言うと予想できます。

今まで、オーバーハンドパスしかやってこなかった先生が、受け持った時、「前の先生は何を教えたんだ!」となってしまうかもしれません。

(次の学年のことなんてどうでもいい!)と思って割り切って指導をしてしまえばそこまでなのですが、私は、指導しやすい学年にすることも大切なことだと思うので、一つのデメリットに挙げられると思います。

2 実際にどう指導する?

(1)まずは、映像を見せる。

youtubeでもなんでもいいんです!
とにかく、アンダーハンドパスの映像を見せてください。
じゃないと子供たちにイメージが湧きません。

まずはこの映像を見せて、
「え!?日本代表!?すげぇ!」
と言って、子供がアンダーハンドパスに興味を持つとともに
「やりたい!」「このパスでやろう!」
と気持ちが高まると思います。

そして、じゃあ実際にどうやってやろうかとなった時に、
この映像を見せて、コツを知る流れが良いと思います。

(2)教室でバトンを用いて、指導する


本来であれば指導のコツがいくつかあるのですが、もし気になる方はいいかもをおしていただき、多ければ公表させてもらいます。写真等でお見せしないと分かりづらい部分もあると思いますので。

手のひらはこうだよ〜
渡すときはこのくらい強く渡すんだよ〜
助走はこのタイミングで始めよう〜
など、色々とアドバイスをします。

(3)実際に運動場でやってみる

ここまでやると子供たちはやりたくなります。
あとは運動場に出て、ひたすらバトンの練習です。

きっと子供たちは「走ることより、バトンパスの練習」をしたくなります。

そこで、教員も多くの子供に助言をしながら、良い児童に模範演技をしてもらいつつ、バトンパスの質を高めていきます。

3 その他

他にもリレーで自分が意識していたコツを公開します。

(1)バトンパスなど不器用な子はスターターに


バトンパスは「もらう作業」と「渡す作業」があります。
不器用な子に2つの練習をさせるのはナンセンスです。
走力が格段に遅くなければ、1番を走らせて、「渡すプロ」に育てましょう。

(2)速い子はアンカーが鉄則


ここも鉄則です。
最後まで勝っていて、抜かれてしまっては意味もありません。
2番手で走っていて、1mの差があった時に、クラスで1番速い子だと、抜ける可能性もあります。
最後は何があっても、クラスで一番速い子が鉄則だと私は思います。

(3)テークオーバーゾーンを有効活用

20mのテークオーバーゾーンはぜひ有効活用しましょう!
走るのが得意な子はなるべく長めに走り、苦手な子はなるべく少なめに設定しましょう。
ただし極端にやりすぎると、テークオーバーゾーンを超えてしまう可能性もあるので、無理しすぎない程度に工夫しましょう。

(4)できるだけ、先行逃げ切り戦法で!

勝っているときと負けているとき、どちらのが気分はいいですか?
明らかに「勝っているとき」だと思います。
負けていると「やばい」「負けてしまう」と気持ちもマイナスになってしまいます。
私は、できるだけ最初で差をつけられるように走る順番を組ませます。
もちろん最後にもバランスよく、走るのが苦手な子が偏らないようにしますが、差をつけて相手に諦めさせたり、気持ちを落とさせるような展開に持ち込めるようにします。


4 終わりに

体育を専門に勉強し、体育主任も務めた経験から、今回はリレーについての記述をしました。また運動会の種目などについての記述リクエストがあればお答えしていきたいと思います。

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