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毎回騒がれている人工地震説についてしっかり対応していく記事

正月早々震度7の地震、さらには大津波警報まで出されています。警戒してしすぎることはありません。被災地にいる方は自身の健康と安全を第一に考え行動してください。

そして、警戒してしすぎることがないもう1つのものは「偽情報」です。

今回は、過去の大地震の際に必ずと言っていいほど騒がれる「人工地震説」について、今回の大地震ではどうなんだい、ということを取り上げていきます。

冒頭に注意事項を申し上げると、自分は地震の専門家ではないので、細かい点でミスしている可能性はあります。ですが、可能な限り全員の解釈が一致するであろうデータを使用していきます。

おそらくですが、一両日中には、ちゃんとした専門家のコメントが届くと思いますので、そちらをみていただくのが一番で、あくまで自分のは「つなぎ」ということで見てもらえればと思います。

結論から言えば、一般的に大規模な地震が人工地震であるというのは極めて非現実的な想定になります。

こちらは過去に3.11について取り上げたものになります(もしかすると後半は不謹慎かもしれないです)。

こちらは去年のトルコ地震に関するもの。

人工地震説の不自然な点は簡単に想像するだけでも2つあります。

1.人工地震の場合、波形が不自然になってしまう

これが素人でもデータを確認できるものの中で一番大事な要素になります。今回は、米国地震学連合(IRIS)というところが出しているオープンデータをもとに話を進めていきます。

人工地震の場合、P波が存在せず、S波のみの波形になってしまいます(P波、S波の違いは義務教育です)。代表的なものが2017年の北朝鮮による核実験による地震です。

この時の地震の波形を見てみると以下のとおりです。

北朝鮮国内のデータはないため韓国の仁川のデータを使用

基本的に一定の大きさの振動がずっと続いている、という格好になります。一応P波、S波の区別(黄色と青の線)はついているけど、見た目でそこまで違いはありません。

一応イベントページなるものもあって、そこでの波形は以下の通り。

不自然すぎる波形をしていたので、本当は専門家にこのデータを使って大丈夫か聞かないといけない波形をしています。

一方で、今回の地震のデータはこの通り。

佐渡島のデータを使用

このように、P波、S波がしっかり分かれていることがわかります。

イベントページでの波形は以下の通り。

はっきり観測されていますね。

2.断続的に発生する余震の説明がつかない

大きな地震が発生すると、必ずと言っていいほど余震が発生します。場合によっては数百回以上、数千回以上になる場合もあります。

そして、現時点(1月1日午後8時過ぎ)で、日本付近で発生したM3以上の地震はこれだけあります。

左下の方に小さく書かれていますが、IRISのデータ基準では17回発生しています。これら全てが余震であるとは限りませんが、一般的に大きな地震の後には余震がついてくるものです。

ちなみに余興として北朝鮮で核実験が二回あった年のデータを引っ張るとこの通り。

見事に核実験した二回だけ、というデータが得られました。まあ、そもそも朝鮮半島は地震が少ないということも考慮する必要はありますが、核実験によって余震が誘発される、というのも考えにくそうです。

まとめ

というわけで、今回の地震が人工地震かどうかについて見てみました。もう一度注意事項をいうと、自分は地震の専門家ではないので細かいミスについてはご容赦ください。

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