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保育園で夜更かし選手権優勝し続ける娘

気づいたら、縁もゆかりもない地で、3歳の娘を女手一つで育てながら大学職員として働きながら社会人博士を取得しようとしている。

休日の育児、どうしても平日の仕事よりきついなと感じてしまう。
仕事は、どれだけ忙しくても、自分のペースでこなすことができる。上司から罵声を浴びせられている瞬間でさえ、休日の育児と比べれば、ほぼ休み時間のようなものである。

金曜の仕事終わり、自転車で娘を迎えに行く時から、私は土日の完全ワンオペ育児に向けて気合を入れ直す。

ここから二日間、私の時間はないのが普通、あったら超超ラッキーである。

育児のしんどさを感じる一番の原因は、「夜寝るのがめちゃくちゃ遅いこと」である。

娘の保育園の担任は勤続年数20年以上のベテランだが、

「娘さんが一番保育園で夜寝るのが遅いです。今までの経験の中でもこれほど寝るのが遅い子はあまり見ません」

とお墨付きをいただいている。

娘の就寝時間は、大人顔負けの11時半が通常運転、元気な時は深夜1時なんてこともある。

娘は救急車ピポピポの歌の
「昼も夜も〜眠らないで〜」
という歌詞がお気に入りで、その部分だけ繰り返して自転車の後ろでよく歌っている。

私は微笑ましく聴き流しているが、あれはおそらく「今日も寝ないからね」という娘からの宣戦布告の合図だ。

今日は夜8時から電気を暗くして布団を敷いて寝る体制をとったが、
敷いた布団を見た娘から、

「階段みたいにして欲しい!」

と号泣された。

すったもんだした挙句、
私が折れて、階段みたいに布団を畳んだら今度は

「滑り台にして!」

と文句を言われた。先ほどと言っていることが違う。モンスター上司のような指示である。

またも私が折れて、ふとんに滑り台のように角度をつけてあげたら、
暗闇の中飛ぶわ跳ねるわ、テンションが睡眠からどんどん遠ざかる。

やっと落ち着いたかと思ったら、

「ミルクがいーかったー!」

と牛乳を要求。

昨日ここで黄色のカップに入れたら泣かれたので、
今日は昨日の失敗を活かして娘が好きな赤いストロー付きカップに入れてあげたら、

「冷たくて飲めない、あったかくして」

とのこと。

ホットミルクを飲んでやっと寝てくれるかと思ったら、

「お腹が空いた。おにぎり作って。」と娘。

重い腰を上げて、炊飯器を開け、残りのお米で白おにぎりを作ったら

「海苔も巻いて!」と娘。

娘に海苔巻きおにぎりを手渡すと

「熱くて食べられない!食べさせて〜」と娘。

途中まで食べ進めると、

「形がくずれちゃった〜ハート型にして」と娘。

よく考えたらさっき歯磨きしたばっかりだった。もう一度磨かなくては・・・

おにぎりを食べ終わって、歯磨きのことを考えながら、私が横になると、

「バスに乗って揺られてる!ゴーゴー!!」

と歌いながら背中に乗ってジャンプする娘。

腰が砕けます。そろそろ心も砕けます。

やっと落ち着いたかと思えば、

「おむつ変えて〜おしっこがでちゃった。オムツは怖いからママが取ってきて。」と娘。

・・・娘よ、そろそろ怒っていいですか。

わがままパラダイス、パワフルショートスリーパー女王様である。

これで、お昼寝もしていないし、朝も8時前に起きてくるからすごい。

一度仕事が本当に切羽詰まっていた時、12時になっても娘が寝ないので、朝4時に起きてプレゼン資料を作ろうとしたら、娘も一緒に朝4時に起きられて、仕事用のパソコンをyoutube視聴に奪われたことがある。

君は眠くないのかい!?体力お化けだよ。

どうしても寝かしつけが辛い時、夜中にこっそり
「子育て 寝ない しんどい 限界」などと検索かけてみるけれど、
自分と全く同じような状況の書き込みなんてまず出てこない。

自分の気持ちをそのまま代弁してくれている文章もないし、
スパッとこのしんどさを解決してくれる回答もあるわけない。

私は検索して何を求めようとしているのかと虚無感に襲われる。

よって自らこの永遠にすら思える娘との夜中の闘いの詳細をここに記すこととした。

この文章を書き殴っている私の横で、
いつの間にかiPadを娘も取り出し、チャチャっとパスワードを解除しyoutubeでマリオパーティのゲーム動画を見ながら、

「レッツゴー!」とご機嫌に動画に合いの手を入れて爆笑している。

もう君が元気なら、明日も夜更かし選手権優勝でもいいです。
ママはインターネットという大海に気持ちを吐き出してちょっとスッキリしたので寝ます。

今週もよく頑張った私。偉かった。明日から仕事だよ。
仕事は自分のペースで生きられるからほぼ休みのようなもんだね!

そんで給料ももらえるなんて天国だよね!ははは(乾いた笑い)

はたらく〜はし〜る。救急車 寝不足 ピポピポ〜。



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