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褒めたつもりの「普通においしい」が、なぜ相手をモヤっとさせるのか?
雪国からこんにちは…ゆっこめんです。
すっかり更新してなくて…しかも、久々の更新が「コピーライター養成講座の記事じゃねぇのかよ!」という、期待を裏切らないこのグダグダっぷり。
さすがになにか書いておきたいとおもって、私が遊んでいるオンラインゲームのプレイヤー交流日誌の中でむかし書いたネタをひとつ、noteでも書いておこうとおもいます。note読者の方が、こういう話には関心持ってくれそうですしね。
「普通に〜」ってなんだ?
考えるようになったきっかけ
おそらく誰もが一度は言ったこと、言われたこと、どちらもあるのではないかという「普通に〜」ということば。私がオンラインゲームの交流日誌でこのことを書いたのは、とてもバトルコンテンツの上手なフレンドから「普通にうまい(上手の意味)」と、言われたことがきっかけだったと記憶しています。
そんなフレンドから、私自身は自信がないと感じているバトルコンテンツを「普通にうまい」と言われているので、褒めてもらっているのは明らかです。
ただ、褒められていて、確かに嬉しいには嬉しいけれど、スッキリと喜べない感じなのはどうしてだろう?という疑問がそのとき浮かびました。そのモヤっとする原因を考えて、自分なりの結論にたどり着いたので、そのときの流れを書いていきます。
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ふ‐つう【普通】
[名・形動]
特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。それがあたりまえであること。また、そのさま。「今回は普通以上の出来だ」「普通の勤め人」「朝は六時に起きるのが普通だ」「目つきが普通でない」
[副]
1 たいてい。通常。一般に。「普通七月には梅雨が上がる」
2 (「に」を伴って)俗に、とても。「普通においしい」
[補説]2は、「普通におもしろかった」のように、称賛するほどではないが期待以上の結果だったという意味合いで、肯定的な表現と組み合わせて2000年代から用いられるようになった。
まずは改めて「普通」ということばの意味を確認しておきましょう。
フレンドが私に使ったのは、副詞の2の意味ですね。
現実世界で使われるシチュエーション
現実世界に落とし込むと、副詞の2の意味で「普通に〜」ということばが発せられるのって
「普通においしい」…(おいしい?と聞かれて)
「普通にかわいい」…(似合う?と聞かれて)
「普通に好き」…(好きかどうかを問われて)
というように、なにかを評価するシーンなのではないでしょうか。
そして、「普通に」のあとには、基本的にはプラスのことばが続くことが多い気がします。コトバンクの補足説明にも、肯定的な表現と組み合わせてと書いてあります。
また、「普通に」を使う場合は「称賛するほどではない」ケースとも書いてあります。確かになにかを称賛するときは「普通に」は使わず、「すごいおいしい」とか「めっちゃ好き」って言うとおもいます。
「普通においしいよ」と、言ったときの気持ち
わかりやすく、「おいしい」を例にして考えてみます。
たとえば恋人が自分のために料理をつくってくれたとして、「おいしい?」と聞かれた場合。「普通においしいよ」と、何気なく言ってしまうことはないですか?
これ、自分がいうことを想像してみるとわかりますが、ディスってるつもりはまったくなくて、ちゃんと褒めているつもりなんですよね。
ただ、前項でも触れたように「称賛するほどではない」というニュアンスが含まれてしまっています。言っているときは、そんなつもりはないんですけどね。
「普通においしいよ」と、言われたときの気持ち
じゃあ、受け手側になった場合。恋人のために(自分も食べるけどw)料理をつくったとして、相手から「普通においしいよ」と言われたら…
褒められているのはわかるけど、ちょっとモヤってしませんか?
「普通って、なに?すごくおいしいわけじゃないってこと!?」と。
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言った側の意図
「普通においしいよ」は、言い換えると「だれが食べてもおいしいっていうとおもうよ」という意味を無意識に含ませて言っているんじゃないかとおもいます。
コトバンクの意味から引用すると、副詞の1の部分…つまり、「通常」「一般的に」の意味にあたります。
なので、言う側の「普通に」は、【範囲】を表しているのではないかと推測します。
言われた側の受け取り方
対して、「普通においしいよ」と言われた側が喜びきれずにモヤっとしてしまうのは、「すごくおいしいわけではない」というニュアンスを感じてしまうため。
そのニュアンスはどこから出てしまうのかというと、受け手になって聞く「普通に」では、【範囲(だれが食べても)】が感じ取れないからではないでしょうか。むしろ受け手が感じてしまうのは、コトバンクの意味でいうところの、名詞・形容動詞の部分…なかでも「ごくありふれた」の意味にあたるからではないでしょうか。これは、「程度の高低」の含みを感じることばです。
なので、言われた側の「普通に」は、【程度(レベルの高低)】を感じてしまうのではないかと推測します。
そして、称賛されているわけではなく「一般的な・ありきたりのレベル」というニュアンスになるので、モヤっとした気持ちになるのではないでしょうか。
まとめ
まとめてみると
「普通においしい」と言った側の気持ち
…だれが食べてもおいしいと感じるとおもうよ、という【範囲】の意味を無意識に乗せて発言している→褒めているつもり
「普通においしい」と言われた側の気持ち
…称賛するほどではないけれど、一般的なレベルでおいしいとおもうよ、という【程度】の意味として受け取っている→まずいと言われているわけではないが、あまり褒められているように感じず、モヤっとする
といったところでしょうか。
これらを踏まえておくと、褒めたのに、相手の反応がイマイチだった…?「普通に〜」っていわれたから、あまり気に入ってもらえなかった?という、誤解や気持ちのすれ違いが防げるかもしれませんね。
いちばん気をつけたいのは、褒めるときに安易に「普通に〜」を使わないように、心がけたいとおもいます。
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