知った途端によく見るな

今日の日記

逆デジタルタトゥーってあると思うんですよね。
SNSとかスマホとか、こんだけ記録が残しやすい時代において、記録に残らないものって埋もれてしまって、昔より忘れられる速度が速いんじゃないかっていう話です。

昔自転車であてもなく走ってたら急に開けた草原に出て工事中の高速道路のおっきな支柱が3本だけ立ってた風景とか、今はない駄菓子屋で買った金の延べ棒風の箱に入ったチョコに当たりが全然入ってないとか、その隣にあった自販機に「ミステリーゾーン」があってろくなものが出てこなかったとか、ひもQとか、法事で飲んだ瓶のHI-Cオレンジの味の薄さとか、旅行の帰り車に揺られながら微睡んでいるときの皮膚感覚とか、フリーマーケットで買った太陽光でくるくる回る置物とか、友達に貸した攻略本がちょっと破けてたりとか、飼育係だけが入れる場所とか、一生のお願いとか、縄跳びが脛に当たった時の痛みとか、裏山で見つけた秘密とか、「ライオンのごきげんよう」で当たりが出た時にだけ出てくるキャラクターの存在とか、砂山に友達とトンネルを掘って繋がった時の指と指が触れる感覚とか、そういうたぐいのことたち。


あ、でも普通にタトゥーか。デジタルタトゥーの逆って。


今日の短歌:題「ばってん」(うたの日より)

バッテンのフェンス越しに見るグラウンド スコアカードにマルを書き足す


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