柴田聡子さんのライブをみた


初めて柴田聡子さんのライブ(柴田聡子のひとりぼっち'23 Day1 友人)を見に行った。
とても良かった。

例えるなら真面目と不真面目の完全な調和。
可愛気と漢気のシェアハウス。
不器用と器用のマリアージュ。

開演時間ぴったりにちょこんと真面目そうな人が出てきたと思ったら余裕たっぷりに上着を腕まくり、ギターをクロスでさっと撫でつけてふっと息を吐いたら軽快で勇敢な演奏が始まる。
ギターもシンセも弾きこなし、曲終わりの短い「𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤𝐲𝐨𝐮」がカッコよくて、弾き語りだからこそ正確に聞こえる歌詞の情報量が凄い。そして曲に言いたいことは全て込めたと言わんばかりの朴訥なMC。だからこそ曲が実直に聴こえる。
揺れながらも高音が伸びやかな歌声は不思議な魅力を放っていて、ウィスパーボイスがウィスパーなのによく通る。とても芯のある強い声だと思ったが、両隣の人はそれぞれ別のタイミングで寝ていたからかなりのα波、癒し効果も入っているみたいだった。
演奏中の竹を割ったような笑顔とMC中の照れ笑いは別人のようだけどどちらもチャーミングで、テーマ「友人」ということでしきりに友人への感謝を話していたけれど、良い友人に恵まれているのは確実にあなたの人としての魅力ゆえだよと思った。
MCでクリスマスを楽しんでいる人が好きという話が出て、クリスマスが出てくる曲がいくつかあるからどれをやるんだろうと思ってたら全然関係ない曲をやってて(クリスマスの曲は別のタイミングでやってた)、一筋縄ではいかないなと思った。
そのクリスマスが出てくる曲「涙」のサビ「ここが朝になったり 夜になったり するようにそこが 朝になったり」でライトが朝日のようにパーッと降りてきた時になんか急に泣けた。
アンコールで新曲をやった時にミラーボールがゆっくり回転してみんなを照らしていて、そういえばミラーボールってパリピのためだけの物じゃなかったんだと思った。途中で後ろのカーテンが開いて東京の夜景が見える粋な演出で、美しすぎてこの光景を忘れたくないなと思った。でも朝になったり夜になったりを繰り返すうちに忘れていくんだろうなと思って寂しくなった。
ただミラーボールが照らしている光景だけは印象的で覚えていられそうだったから、他の情報が失われていって将来ミラーボールの光景だけ思い出した時に、これなんだっけと思うのも面白いかもしれないと思い直した。

話変わるんですけど、ミラーボールの光が時たま直撃してきて眩しかった時に、そういえば急に眩しいとき頭の中では「マブいっ」って言ってるなと気づいた。マブいだと意味変わっちゃうけど瞬間的な眩しさを表現するには良いなと思って気に入っている。

話戻るんですけど、柴田聡子さんの佇まいはなんとなく「マブい」という言葉が似合う。マブい人だ。

なんでこんな急いで感想をまとめているかというと明日も同じライブに行くからです。セットリストが全然違うらしいのでとても楽しみ。

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