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詩 か 、 何 か 。
昔、十年くらい前、大学生だった時に一緒に暮らしてた人がいた。
この一文で始まる下書きを二年間、放置してきた。
そのことの意味。
意味とか価値を見出して、分かち合えたら好いと思う自分の心。
その無責任。
涼しい顔してとんでもないことを書いている物が好きだ。
作者が後ろに見えない小説が好きだ。語り手と作者が一致しない小説。
歩くようなリズムで読める詩が好きだ。声に出して初めて分かるような。
だから、そんな物が書ければ良いなと思う。書きたいなと思う。
それでも僕は、驚くほどに書くのが下手で、言葉に頼りきりだ。
昔の僕が書いたものを読んで、心の中に嫉妬が起こるんだ。笑っちゃう。
明日の僕は、決して今日の僕のために生きてるんじゃない。
だから書くのも人生と同じように、好きな時に辞めて良いと思う。
でもきっと僕のことだから、未練ったらしく続けてるんだろうね。
好きなものを形にできたら、きっと凄く嬉しい。楽しい。だから書くんだ。
今日も。明日も。多分だけど、死ぬまでずっと。
付け足して書くのは途中の散文だけ。昔の僕は今の僕を見ていてくれる。
2023.05.28
雪屋双喜
詩か、やっぱり何か。
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