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詩 互換性

今まで
が違う私に
わかる
と言ってくれる優しい人に
来ないで
と言えずに甘えた私に
こんなことを願ってみる

演じるなら
きっと何も
生きていないような

心が柔らかいうちに
遠くまで見えるところで
守りをするパイプの煙を
眺めた美しい夕暮れの中に

どこから
どこへ

なぜ
理由なんて

知る前に知った記憶が子供の頃にはいくつあっただろう
見栄を甘えが許すとき私は死にたくなんてない

わかるなんて
言わないで

わからないなんて
言わないで

ありのままでは痛いのに
心が傷を佩く前の
運命の都合の良さだけを
抽出する方法を

こっそり一緒に
置いてって

現実と見間違うばかりの
差別も格差も平和も

何も無い無恥な
無自覚な無我

愛があるなら
真っ先に愛してみたい

優しいだけの人も
今までが違う私の勝手

2024.3.28
互換性
雪屋双喜

個人主義の後に共感の時代が来るのなら。

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