詩 青の時代
生まれはきっと遅すぎた
気がついた頃には止められないほどの憎悪
空を渡るのは海月ではなかった
青い空を黒い何かが吹き飛んでいく
ピカソは終にはゲルニカを完成させただろうか
窓の外には心がない
心はここに 手の届くところに
今の時代をなんと呼ぼう
この先の青の次を
青い空はやがて赤に染まる
そして全ては黒へと還る
ピカソは終にはゲルニカを完成させただろうか
ふと気がつくようによる目を覚ます
天井を波が染めている
瞳に映る誰かの雫
遠くの蛍を飲み込んだ
2022.8.27
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