詩 最低のまち

心模様と芒星 朝に落とした花の海春
暗い床から起き上がり 暗室くらいへやへと入っていく

すやすや眠る子を撫でる
風の尻尾を選りすぐり 夢かふと

そっと支えた柱影を 踏み越える波
星を砕いて塵を掃き くしゃみでぜんぶ

ぱっ ぱっ ぱっぱっぱっ

空模様の端の方 引っ掻いた毛波の飴色
ゆらゆらしてる海月を呑んで 心を満たし

明かない部屋の暗がりを愛した人と見間違う
窓外の音を多雨と飽きてと見極めて 夏かしと

埒と記して心を溶けば 青に食われた歳月
今際に思う誰かはきっと 私が砕いた後でせう

ぱっ ぱっ ぱっぱっ

眠る赤子を憎むとは

2022.8.23 雪屋双喜
自発的で自嘲気味な詩を愛するならば、底の声を拾い上げ、比べる前に書き並べよ。

まち針のまちです。


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