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詩 空白

寂しくなった 誰か
心を預けてと 目の奥で言う

夢見る少年の 友達だった
私だけここに 置いていかないで

白夜を埋める 星々の虚しさ
他人の太陽の 白々しさに腹が立つ

心はここらに あったはず
他人に触られ 素手かよと思う

懐を押し広げ 受け入れもしない誰か
一方的で傲慢 挑戦的で恥知らず
夢想的で怠惰 空白的で独白好き
それら誰かに 私を差し出す

無償の愛持つ 聖母は私じゃない
そのひと言が 口から出ずにただ受け入れる

寂しくなった 誰か
心を預けてと 目の奥で言う

2022.8.10 雪屋双喜
ごめんね、私は私を護りきれない。

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