詩　これが最後の詩になります。

これが最後の詩になります。

, 暗闇
シーン1を撮り直そう
YouTubeを開いて
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どうにも扉の建付けが悪い
アイスをひっくり返して何味か当てる
夜12時を回って背中で座る椅子のクッション

スクリーンに投影する立体映像
現実に投影する高次元の感覚
ラップするみたいに韻でも踏んで
そんな詩ばかりを書いている

辞めだ
面白くもないのにイヤホンで脳を溶かす
動き回る海月を見て他人の立場で心をデリバリー
　シーン1を撮り直そう

男が入ってくる
部屋の真ん中には丸い1つ足の木でできた足置き
コップを置いて男は天井を仰ぐ
　シーン1は無しにしよう

, 暗闇
ラストシーンは盛大に
思いつかないような発想を形から探す
殺された蚊のような果て方をして

　crap your hands.

, 暗闇
転換を急いで次の幕では別人の振りをして
ではではとキスだけしてさよならも言わずに
袖へと逃げる
　シーン1を撮り直したい

シェイクスピアにでもなったつもりで
お辞儀の仕方を鏡に練習する
マイクの持ち方をこだわるだけなら

子供のままでいたいのにな
小さな声で舞台に上がる

すみませんと謝ってから
涙に気付いて笑い出す

そうかそうか
私はまだそんなものか

嫌いにもなれない脆い自分
　シーン1の主役は客から見たら別の誰か

, 暗闇
笑顔を貼り付けてこうかくあげたみぎてにつかんだぺんをおってみせつけるはなをさかせることはできないならばいつまでたってもしらないあなたをみた

皆さん
こんにちは
これが最後の詩になります。

遠くの蛍を飲み込んだ
私の中はシノセカイ

２０２２．９．２０