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詩 夕立
照るアスファルトを憎む雨の日
孤独が湖の底で碇となる
痛く鈍い水銀の夜に油彩画を
タイヤの脇を走り去る蛾のような
暗く重い熱から醒めた東京の街灯に
喋らないように歌っている
振り解けそうな軽いステップを嫉妬して
人生最後を言い訳に殴りつける
誰も知らない孤独な手紙が
傷つける相手を求めて揺蕩う今日
雨の日
大きな碇となって
震え続ける腹の奥を隠して
海月の死骸となる今日
雨の日
静かな波となって
微小な分銅を飲み込んだ
2023.9.20
夕立 雪屋双喜
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