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詩 #15 返信

人とはつまり

泣いて 
笑って 
怒って 
憎んで

かくも騒がしく落ち着きのないもので

そうまさに 貴方のようで

雪がまだ美しく降り積もったあの頃
貴方は覚えているだろうか
思い出と夢
色を付けるのは今の私で
だからあの時の雪は今の私には白すぎるのだ

人が生かす命、殺す命
その価値は重く、悲しく、計り知れないもので

そうまさに 貴方のようで

だから私はこんな世界を

彷徨い
巻き込み
驚き
潰し

無限の可能性を有限へと押し殺す
紡いだ未来は繕った未来で
ただ貴方のために描く言葉は
贈るには汚れすぎていただけだ

安心して
貴方の言葉は届いてる
私の言葉は
届くだろうか

それだけがただ

人とはかくも一人で生きられない生き物で
詩人とはかくも他人の言葉を求めるものか

そのことがただ愛おしい

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