死ぬほどムカつくアイツは、実は最強の味方だったりする #挑戦している君へ

最強にムカつく人ほど、自分にとっては最高の味方になったりする。わたしの場合、小学校で一緒のクラスだった友達ヒロコちゃんだ。

ヒロコちゃんは、ある時すっごく腹立つ発言をした。でも、彼女のムカつく一言がなければ、今の私はなかったかもしれない。

小学校から家までの帰り道、ヒロコちゃんと中学受験の話をしていた。当時、わたしの学年では中学受験をする子がとても多く、ヒロコちゃんも受験する一人だった。一方でわたしは受験せず、公立中学に行く予定だった。

私立受験を控えた子たちは、毎日のように塾に行っていた。学校の授業中も、どうやら別の勉強をしているらしい。小学生時代のわたしは好きなアニメやドラマを見ているばかりだったので、きっと大変だっただろう。

帰り道、受験勉強をしていないわたしが「中学受験って大変そうだね~」とヒロコちゃんに言った。そのとき、ヒロコちゃんがこんなことを言った。

「でも、ゆきでも受験できる私立もあるよ」

ゆき”でも”受験できる私立?? 

どんな学校を言ってるんだ?? もしや、相当レベルの低い学校を指しているんじゃないか? 発言の意味を理解したわたしはイラっとした。そりゃ受験生には敵わないけど、わたしだってそれなりに勉強している。私は受験勉強していないだけで、実際勉強したらレベルの高いところ行けるかもしれないのに……と。

「本当にそう言われたのか?」と聞かれると、正直怪しい。実際は、ヒロコちゃんの言葉は全部ひねくれた私の妄想かもしれない。でもこの最強にムカつく言葉があったおかげで、中学から勉強を一生懸命頑張って、クラスで1番になれるくらいには成長できた。大学受験でも、ひたすら勉強していきたい大学に行けた。

あれだけ頑張れたのは、「敵」であるヒロコちゃんがいたおかげだ。

大人になってから、受験勉強ほど全力で頑張れるものが少なくなった。それは、周りに「敵」がいなくなったからだと思う。年を重ねて周りに寛容になるし、似た考えの人同士で集まるようになる。だから大学ではムカつく人はいなかったし、職場にもいない。

ムカつかないのは、とっても心地いい。とても幸せだ。でも、かつてやる気の原動力となった、爆発的な闘志や憎しみがわいてこない。

ムカつく人は、憎しみからエネルギーを生み出せる。もちろん憎しみだけではやっていけないけれど、努力を始めるキッカケとなるし、苦しい時には「アイツには負けない、ここでやめられない」と奮い立たせる存在になる。

ある意味ライバルでもあり、自分を支える味方にもなる。「敵」がいるっていうのは、とっても貴重なのだ。

もし挑戦し始めたけどイマイチやる気が出ない……と感じる人は、自分の「敵」を作り出してはどうか?? 反対意見を言った人や苦手な人、昔別れた元恋人、好きじゃないタレント等……。

「ムカつく」感情とうまく付き合って、これからも挑戦し続けてほしい。

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