混沌の年中時代を振り返る(2)登園拒否、降園拒否、そして帰宅拒否

前回からの続き)

幼稚園で裸になるという話を聞くようになったのと同じ頃から、私といるときにも息子に変化が出てきました。朝、登園の際、幼稚園に入るのを激しく拒否するようになったのです。門の前を素通りして、そのまま進もうとします。少し歩けば気がすむかも、と思ってつきあっても、幼稚園の前に戻ってきたらまた拒否。それまでは何も予兆もなかったのに、突然そんな状態になりました。

何か理由があって幼稚園が嫌なのであれば無理に登園はさせないのですが、どうやらそうでもなく。なぜなら、朝どうにかこうにか登園させたら、お迎えの際、今度は幼稚園から出たがらなくなってしまったから。教室から脱走し、昇降口とは逆の方向に逃亡していました。先生とともに園舎内を追い回し、他の園児がとっくに帰った後で、どうにか園をでる・・・というのが毎日の日課になってしまいました。

そして、疲労困憊で園を出る私にとどめを刺す、帰宅拒否。自宅が近くなると、「おうちかえらない」と言って帰宅ルートと異なる道を行こうとします。手を引いたり抱きかかえたりしたら大暴れ。体重も結構あるので、暴れる息子を私一人で抱えるのはかなりきつかったです。途中で買い物に寄ったり、少し遠回りして散歩してから帰ろうとしても変わらず拒否。最終奥義「食べ物で釣る」ですら効果なし。それでも無理やり帰宅したら、今度はうちの中で「おさんぽいきたい」「おうちおやすみ」と泣き叫ぶ。

さらに追い打ちをかけるような出来事がありました。マンションの階下に住む方から音が響くと苦情を受けたのです。その苦情は子どもの足音ではなく生活音に関するもの、しかも実際には我が家ではなく他の住戸から出る音と思われるものでした。ただ、それまでも我が子たちの足音に神経質になっていた私は、そのような訪問を受けたことにより、さらに気が気ではなくなってしまいました。在宅時には絶えず「静かにして」と子どもたちに注意してしまうようになり・・・そして、次男は学んでしまったようでした。お母さんに相手してもらうには床を踏みならせばいいことを。完全な悪循環。

こうして、家の中では足音にピリピリし、外では登園・降園・帰宅拒否に疲弊し、園ではお友だちやママたちと関わるのがしんどい、という日常ができあがったのです。


(続く)



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