失言のおかげで仕事がスムーズになったケース
おはようございます!ビジネス作家の臼井由妃です。
10年ほど前、仕事関係の集りでひどく酔った方がいました。普段は無口な方なのですが、酔うほどにおしゃべりになり
「納期を守らないなんて、何様だと思っているのだ」
「いつまでも売れるわけなんてない、調子に乗っていると痛い目にあうぞ」と、あるメーカーの責任者に話しかけました。
これだけ聞くと、酔っ払いが喧嘩をふっかけたように思えますが、彼の話には根拠があるのです。そのメーカーは納期が遅れての納品が茶飯事で、取引先の誰もが、困っていたのは事実です。ですから、形はお酒の力を借りての失言ですが、私は心の中で拍手をしていました。
「良くぞ、代弁してくれた」と。
その時、言われた方は苦笑しながら、聞き流していました。
うっかり言ってしまった事は本音。少なくとも、聞いた人は「それは本当のことだ」と受け止めていると思いますが、反論せず無言を貫いたのです。
それは、大人の対応といえます。
そして翌日、失言者は相手の会社に出向き、丁寧に詫びました。
すると「詫びるのはこちらの方です。今まで面と向かって納期遅れを叱咤されることが、なかったですから、悪いとは思いながらもやり過ごしていました。ご指摘のように調子に乗っていたのです。教えて下さってありがとうございます」
相手から、お礼を言われたそうです。
もちろんそこで「良かった、安心しました」と、即座に胸をなでおろすような態度は示さなかったといいます。
丁重に非礼を詫び、深々と頭を下げました。そして握手。
「納品体制を整えます。これからもアドバイスを下さい」
彼は感謝をされると同時に
「ああ、この人はなんと素晴らしいんだ。ずっとついていこう」と、思ったそうです。
事実、人間関係が円滑になり失言を境に、仕事がスムーズにはかどるようになったのは、関係者の私も実感しています。
「口は災いの元」と言う通り、不用意な発言で困った状況に陥ったり、言いたい気持ちを抑えきれずに、そのまま口にしてしまって後悔した事は、誰しもあると思います。
失言自体は誰にでも起こりうる日常的な失敗ですから、反省して謝罪したら、自己嫌悪にならず、同じ轍は踏まないようにする姿勢でいましょう。
~失言は誰にでも起こりうる。同じ轍を踏まない~
最後までお読みいただきありがとうございました。臼井由妃
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