【声劇フリー台本】狂い咲いた桜の下で
ほのぼのなのか甘々なのかはたまた、というのはご想像にお任せする一人用台本です。
※の箇所は音の指示ですので読み上げないでください。
リップ音が有ります。
この台本は男性が演じてください。
ご利用の際は利用規則をご一読ください。
【利用規則】
◆この台本の著作権は全て影都千虎に帰属しています。
商用・非商用問わずご利用いただけます。
ご自由にお使いください。
利用時のご連絡は任意ですが、ご連絡をいただけますと大変励みになりますし、喜んで影都千虎が拝聴致します。
音声作品には以下を明記するようお願いいたします。
・作者名：影都千虎
・当台本のURLまたは影都千虎のTwitter ID
（@yukitora01）
配信でのご利用も可能です。
配信で利用される際には、上記二点は口頭で問題ございません。
また、配信で利用される場合、台本を画面上に映していただいて構いません。
台本のアレンジは自由ですが、台本の意味合いが大きく変わるような改変（大幅にカットするなど）は不可とします。
便宜上、一人称・二人称を設定しておりますが、いずれも変更していただいて問題ございません。
性別の変更のみ不可とします。
この台本は男性が演じてください。
◆無断転載、改変による転載、自作発言は絶対におやめください。
【台本】
ねぇ、見てよ。
あの桜、咲いてる。
……綺麗だね。
まさか、この季節に君と満開の桜が見れるとは思わなかったよ。
狂い咲きって言葉は知ってたけど、本当にあったんだね。
本当に、ここだけ季節が春になったみたいだ。
あっ、ほら見てよ。
綺麗なリコリス。
桜とリコリスが同時に咲いてるなんて……なんだか不思議だね。
俺ね、リコリスのことは彼岸花じゃなくてリコリスって呼びたいんだ。
彼岸花よりはリコリスの方が響きが可愛いだろ？
みんなは不気味な花って言うけど、俺は結構好きなんだよね。
だから、せめて名前だけでも不気味とか不吉とか言われなければいいのになって。
好きな花が不気味って言われるの、たまに悲しくなるからさ。
ん？
君もこれからリコリスって呼んでくれるって？
ははっ、ありがとう。
相変わらずの優しさだね。
……赤い空に、赤いリコリス。淡い色の桜。
現実味がなくて、いつでも眺めてたいくらい綺麗だね。
君とこの景色が見れて嬉しいよ。
よく来る場所なのに、全く知らない場所に君と二人きりでいる気分だ。
なんだかちょっと、新鮮だね。
そろそろ陽が沈むから、星が見え始めるだろうね。
そうしたらこの赤も淡い色もあんまり見えなくなるけど……それはそれで綺麗なんだろうな。
ね、君はどう思う？
ふふっ、そうだね。
その通りだと思うよ。
……でも、残念ながら暗くなる前に帰らないといけないね。
名残惜しいなぁ……
……ねぇ、一つしたいことがあるんだけど。
キス、しない？
そう、ここで。
この桜の木の下で。
君と、何かをするなら、何かの節目を迎えるなら、絶対にここでって前から決めてたんだ。
俺たちらしいだろ？
それに今日は、狙ったように桜が咲いてる。
良い？ ありがと。
ふふ、好きだよ。
※リップ音（長さや深さはお任せします）
ん……
いつまでもこうしていられたらいいのに。
この幸せな時間が、ずっと続けばいいのに。
……なんてね。
流石に冗談──
──ッん、
……驚いたなぁ。
まさか、もう一回してくれるなんて。
しかも、君からしてくれるなんて。
どういう風の吹き回し？
そんなに俺が物欲しそうにしてた？
あはっ、不意打ちなんて卑怯だなぁ。
そういう狡いところも含めて大好きだよ。
本当、困っちゃうね。
……さて、そろそろ行こうかって言いたいところだけど、最後にこれだけ言わせて。
俺は、君のことを心から愛しているよ。
これまでも……これからも。
ずっと、ずっとね。
【花言葉】
桜：私を忘れないで
リコリス：悲しい思い出
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