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アパレルウェブ社、ジグザグ社、世界へボカン共催のNO BORDER 越境ECウェビナーに登壇しました!

先日、越境EC・ Shopifyのプロ3社で語る越境・海外マーケティングトレンドというウェビナーに登壇させて頂きました。その時のまとめと感想を綴ったので参加された方も、参加できなかったけど、越境ECに興味がある!、挑戦したい!という方がご一読いただけますと幸いです。

質問ごとに章を分けていますので気になるところにジャンプして見て頂けると見易いかもしれません。

動画版もあります!

NO BORDER 越境ECウェビナー 概要

 EC需要は世界中で⾼まっており、その市場規模は年々拡⼤しています。その中でも販路拡⼤の⼀⼿として⾃国以外のユ ーザーにECチャネルを通して商品を販売する「越境EC」は国内EC事業者にも注⽬されています。特に⽇本製品はその品 質の⾼さから、従来インバウンド消費の需要は⾼い傾向にあります。コロナ禍でインバウンド需要が激減した⼀⽅、海外 の消費者も越境ECの利⽤が増えています。 本セミナーでは、海外販売対応対応や海外マーケティングに携わる事業者様向けに、「越境・海外マーケティングトレン ド」について越境EC・Shopifyに精通する3社から⾒た海外販売動向についてご説明します。

■こんな事業者さまにおすすめ
・⾃社ECの売上が伸び悩んでいる
・越境ECに興味があるがなにから始めればいいかわからない
・越境ECで売り上げを伸ばす⽅法を知りたい
・海外販売におけるマーケティングトレンドを知りたい

司会進行
株式会社ジグザグ 鈴⽊賢氏

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スピーカー
株式会社アパレルウェブ 東 幹也氏

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世界へボカン株式会社 徳⽥ 祐希

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中の人
株式会社ジグザグ 松野 亘氏

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越境ECに日々取り組む3人が企業の垣根を越えて皆さんの質問に答えるNO BORDERトークライブ

ウェビナーは鈴木さんが司会進行のもとセミナー前、セミナー中にご質問頂いたことをそれぞれの立場から回答させて頂きました。気になる質問をチェックしてください!

Q. 越境ECでは、どんな国でどんなモノがどんな国で売れているのか?

ジグザグ 鈴木氏
WorldShoppingBIZでは、アメリカ、香港、台湾、中国、韓国で売れていてトレーディングカードやハイブランドバッグなどの高額商品も売れているよそうです。

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出荷国1位、2位のTop5ショップの業種でも傾向は大きく異なり、アメリカではアニメ、ゲーム、音楽CD、アート、時計などが売れているのに対し、香港ではアパレルが売れている傾向にあります。

意外なもので言うとボーリングの玉が16個売れたという事も…

世界へボカン徳田
Shopifyなどの独自ドメインを使用して越境ECで販売すると複数のジャンルをまたいで販売するものというものは少ないので、とても新鮮なデータですね。香港の購買というのは、中国の方が購入できないものを代行して購入しているというのもありますね。

アパレルウェブ東氏
これまでの経験上アメリカ、ヨーロッパは同じ傾向にあり、欧米は趣味領域の反応が高く、アジア系はアパレル、ファッション領域が強い傾向があります。この要因としては情報の伝わり方が違うというのが言えると思います。

欧米でもゴスロリ、お姫様系の商材、アジアだとリアルクローズに近い領域で売れている傾向にありますね。

Q.最初から国(ターゲット)を1か国に絞った方が良い?

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アパレルウェブ 東氏
お客様からご相談頂いた際に、販売重点地域をあまり決められていない企業が多いです。アジア、欧米でもどこでも売れたら良いよと考えている方が多いです。

そういった企業様に、まずは販売重点地域を絞った方が良いとお伝えしています。潤沢に予算があったとしても全世界にプロモーションというのは難しいのものです。

販売重点地域を決めたらそこに対してマーケティング施策もローカライズしていくことからはじめます。使用するべきSNSも検索エンジンも日本とは異なる事もありますので、販売重点地域を絞って初めてやるべきことが見えてきます。

また最近、ポイントになるなと思うのがメッセンジャーソフトで、日本だとLINEだと思うんですけど、アジアだとWhatsAppだったりして、これを有効活用できていない企業が多いと思います。

世界へボカン 徳田
そうですね。商材の特性にとって全世界のマニアックな方に広く浅く売れるケースと重点販売地域を絞って販売するケースがありますね。

また、予算が限られている場合はエリアを絞るよう伝えていますね。

例えば、国を絞らないで広告を配信したとすると…
30万円の予算を10か国で販売した場合、1か国3万円で広告することになり、1日あたり1か国1000円しか使えません。1クリック100円だった場合、10クリックしか獲得できないので本当のその国のポテンシャルがどうなのかが判断できませんよね。

売れるならどこでも良いという考えになりがちですが、
・実際に物流面で送れるのか?であったり、
・ターゲットエリアの可処分所得で考えた時に購入なのか?

ということを考えると自ずと販売エリアが絞られてきます。

そのためにも私たちが支援させて頂く際は、イスラエルの競合調査ツールSimilarWebを見て、競合企業が売っている国なのかを事前に調べて販売重点地域を絞る際の参考にさせて貰っています。

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ジグザグ鈴木氏
国によって決済手段が異なったりしますよね?そもそもまだクレジットカードが普及していない地域もあったり…

世界へボカン徳田
そうですよね。そういった前提の理解をした上で、国を絞り込まないといけないですよね。そのため、越境ECサイトを構築する前に調査をしっかりしましょうというのはお伝えしていますね。

とりあえずアメリカ人といったようなざっくりしたターゲットをしている顧客の解像度が粗い状態ではじめようとしている企業がホントに多いですね。

Shopifyだと管理画面でどういった方が購入してくれたのか購入履歴がのっているのでアメリカだけどChanさんだったり、ありますからねー。

アパレルウェブ 東氏
管理画面のお客様の名前を見るというのはとても大事!例えば、アメリカ、オセアニアで売れていても管理画面を見たら実は中華系の方が購入して下さっているという気づきがあったりします。

どういう方が購入して下さっているのかを名前でチェックするのは大事ですね!これまでの経験上、西海岸の方で越境ECで購入して下さるのは、中華系の方が多かった記憶があります。

Q. どのように海外市場の顧客の解像度調査をあげているの?

ジグザグ鈴木氏
徳田さんは普段どのようにリサーチをしているんですか?

世界へボカン徳田
そうですね。先ほど既に購買してくれる方がいるサイトの場合、購買してくれている方にメールやInstagramのDMでコンタクトして、弊社のマレーシア人だったりアメリカ人のメンバーがインタビューさせて頂きますね。

・何故、購入して下さったのか?
・どのように自社サイトを見かけてくださったのか?
・実際に購入してみてどうだったのか?

というようなことをインタビューさせて頂き、顧客の解像度を上げるためにお客様の耳に傾けるようにしています。
(サンプリング会の様子の動画を載せておきますね)

これからビジネスを始めるの場合は、ペルソナにあたる人たちを集めてサンプリング会をやらせて頂いたり、書品サンプルを配って、実際に使ってもらった後にユーザーにインタビューさせてもらうなどの取り組みをしています。

アパレルウェブさんだとシンガポールに支店があり、Popuupとかもやられてたりしていますよね。

Q. 現在の越境ECはどういう段階なのか?

アパレルウェブ 東氏
僕は、越境EC元年かなと思っていますね。
コロナ前は今、リアルで売れているから良いやという方が多かったですのですが、去年に入り、越境ECに取り組む企業が増えてきた印象がありますね。

また、Shopifyの認知が広がったりジグザグさんのサービスが広がることにより、越境ECに挑戦する企業が増えていると感じています。ジグザグさんが越境ECのハードルを下げたという功績は大きいと思います。

世界へボカン 徳田
そうですね。越境EC取り組ませて頂いていて長いところですと中古車など10年くらい支援させて頂いている企業もあります。

そういった昔からある企業もある中で一般的な企業が越境ECにチャレンジしてきて裾野が広がってきたという意味では元年なのかなと思いますね。

東さんとの動画の対談でお話させて頂きましたが内需が減少している中で越境ECの需要は増えていくことは間違いないと思います。

Q.Shopifyの広がりによって越境ECを増えている企業は増えているの?

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ジグザグ 鈴木氏
まず、Shopifyエバンジェリストの東さんに伺いたいのですが、東さんの感触としてShopify×越境ECの状況ってどんな感じでしょうか?

アパレルウェブ 東氏
うーん。まだまだ越境ECに挑戦している企業は少ないなという印象です。

ただ先ほどのお話が挙がったように各社が越境ECを取り組まざる得ない状態になる中で、そのベースの中でカートを変更せずに越境ECに取り組めるShopifyの存在は大きいと思います。

ジグザグ 鈴木氏
ジグザグの場合は、日本語サイトを持ちながら越境ECに取り組めるのであれですが、まだまだ越境ECに取り組み始めたばかりという印象ですね。

世界へボカン 徳田
そうですね。僕らは海外案件しかやらないので国内の状況はあまり詳しくはありませんが、コロナを経験して越境ECに取り組む企業が増えていると思います。これまで14年間で様々なカートでプロジェクトにと組みましたが、越境ECに取り組む上でスタートラインに立つスピードが最も早いのがShopifyです。

CDN( Contents Delivery Network)がデフォルトで付いており、どの国から閲覧しても最適なスピードでサイトを閲覧できるというのは大きいですね。

例えば、越境ECだと、初めて訪問してくださった方の購買のハードルが低いため、Popuupで会員登録を促すなどマイクロコンバージョン(購買よりもハードルを下げた小さなゴール)を設けるようにしています。こういった小さな施策が簡単に導入できるのがShopifyの良さだと思います。

Q.Shopify をカスタマイズしたいけど思い通りできないことがあるのですがどうしたら良いでしょうか?

アパレルウェブ 東氏
Shopify は確かに素晴らしいのですが、魔法の箱ではないので、全てのことができるわけではありません。

世界で比べた時に基幹システムやSAPでも日本企業が最もカスタマイズすると言われており、日本企業はどちらかというとツールを自分たちのオペレーションに合わせてカスタマイズをしようとしがちです。

それでコストも時間もかかってしまっており、本来のパッケージの良さが生かせていないということがあります。

海外が良いというわけではないが、ツールに合わせてどのように自分たちの運用を改善できるのか?という視点を持っており、このあたりの参考にしても良いのではないかなと思います。

Q.売れるものを売るためのマーケティングと売りたいものを売りたいものを売るマーケティングの違いとは?

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ジグザグ  鈴木氏
徳田さんが事前に挙げてくれていた売れるものを売るマーケティングと売りたいものを売るマーケティングとはどういったものなのでしょうか?

世界へボカン 徳田
そうですね。価値のマトリクスというフレームワークを使用して売れるものを売るマーケティングと売りたいものを売るマーケティングではアプローチも手法の仕方も異なるという事を伝えています。

売れるものを売るマーケティング
認知があり、情緒的な部分が満たされる評判価値(ブランドバッグ)
認知があり、機能的な価値が満たされる実利価値(中古車)
などが売れるものを売る商材の場合、複数の商品が同様の商品を取り扱っている可能性が高いので、企業が選ばれる理由を伝えていかなくてはなりません。

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売りたいものを売るマーケティング
認知がなく、情緒的な部分が満たされる共感価値(D2Cブランド)
認知がなく、機能的な部分が満たされる保証価値(-196度で着れるジャケット)の場合、ニーズが顕在化していないのでGoogle検索でキーワード化されていません。

売りたいものを販売するのにGoogle広告で一般名詞で広告を配信して売れなくて困っている方からのご相談が多いです。

この場合は、顧客が何処にいるか調査し、SNSを通して顧客にストーリーを伝えて共感して頂いたり、悩みや課題を持たれている方に価値を伝えていく必要があります。

自分たちの商品の特性や分類を把握せずにGoogle広告やInstagram運用など何をやるかというところを考えてしまっている企業は多いです。

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Q.海外でポップアップストアをやることの意義とは?

ジグザグ 鈴木氏
アパレルウェブさんではポップアップストアをやられたりしていると思うのですが、やはり海外での認知度向上にはこういった施策は欠かせないのでしょうか?

アパレルウェブ 東氏
そうですね。海外のお客様も商品に触れて頂くことで購入して頂く可能性は格段に高められると思います。

例えば、現地でお店をやっていた時に中華系のお客様は、日本の定番色(白、グレー)はあまり売れ残り、ビビットな赤や緑、黄色などのTシャツが売れる傾向にありました。

これはあくまで一例ですが、色とかそういった感覚の違いも肌で感じることができましたね。

Q.メーカーが越境ECに取り組む意義とは?

ジグザグ 鈴木氏
メーカーが海外販売してないが故に、海外のお客様は転売から買わざる得ない。そのせいで定価の2倍を払っている人もいる。特にエンタメ領域などは、ファンを守るためにも越境ECに挑戦するべき。

Q.越境ECは内製でやるべき?外部パートナーと進めるべき?

世界へボカン 徳田
そうですね。2つの理由で外部パートナーと連携した方が良いと考えています。

1. 人材が辞めてしまうリスクを回避するため
越境ECに長年取り組ませて頂いていく中で、中には5年、10年以上にわたってご支援させて頂いている企業さまもおります。

企業によってはその期間の中でクライアント側のスタッフが辞めてしまったり、転職してしまう事もあり、全てを一任してしまうのはとてもリスキーです。

そういったリスクを軽減するためにその企業のプロモーションに長年携わらせて頂く、我々のような存在がいると便利です。

2. 時間を節約するという役割
私たちは海外WEBマーケティングを14年以上に渡り、さまざまな業種で取り組ませて頂いているので、それだけ知識、経験が蓄積しています。

私たちを活用して頂くことで不必要な失敗を減らし、時間を節約することができます。関わり方は企業のフェーズによって異なりますが、こういった位置付けでご利用頂くと良いかもしれません。

内製でやれば費用はかからないと思われがちですが、実際には人件費がかかっているわけで、ある一定のフェーズは中の方に伴走する形で支援させて頂く形が良いと考えており、徐々に内製にシフトしていく形かなと考えでます。

ジグザグ 鈴木氏
ホント割合の話ですよね。自分たちだけでやるってかなり厳しいのですからね。日々国ごとのルールやマーケティング手法が変わるのでキャッチアップするのが大変ですよね。

日本の中の広告でも広告代理店丸投げって上手くいかないじゃないですか!それと同じような感じでバランスが大事だと思います。

アパレルウェブ 東氏
完全内製でやるにしても外部パートナーと連携するにしても事業担当者様の意思(どうしたいか)が最も大事だと考えてます。

そこがふわっとしていると上手くいくものもいきません。自社ストアなのに他人事のような感覚では厳しいですよね。

色々なケースがありますが関わらせて頂くことで、しっかり取り組んでいこうという意思に変えていくこともできたらなと考えてます。

越境ECウェブナーの感想、コメント


東さんのお話私も勉強になりました!同じ想いでビジネスされているんだなと感じました。

TAXAさん超ボカンありがとうございます‼︎

鈴木さんまたやりましょう!

ありがとうございます!次、仲里さんは話す側じゃないですかw

つぶあんさんご視聴頂き感謝です!そうですね。答えはお客様にありますね。

100名を超える方に応募頂き、たくさんのご質問を頂けたウェビナーでした。鈴木さん、松野さん司会、進行ありがとうございました!東さんまたお願いします。



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