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戸隠神社と雨女

雨女である。それも超ド級の。

生まれた日が雨、遠足も卒業式も旅行も雨、結婚式も雨。ただの雨じゃない、土砂降りや横殴りの雨の時もある。

以前、長野の戸隠神社に行った時の話。

参道の奥の奥まで並ぶ古樹の荘厳さに感動した。苔むした地面や岩、滝や澄んだ小川の流れのあらゆる場所に神の御霊を感じ癒されながら奥の社にすすみお詣りをした。

お詣りが済んで参道口に戻り、茶屋のベンチで休んでいると。目の前に高くそびえる山々の上に突然真っ黒い大きな雲が渦巻いた。

と思ったら、黒い雲は稲妻を光らせ雷を鳴らし土砂降りの雨を降らせながら参道を駆け抜けて行った。

あっという間の出来事だった。その後は、何事もなかったかのように青空が戻っていた。

この一連の光景をソフトクリームを舐めながら眺めていたわたしは確信した。

降られていたのではなく、降らしていたのだと。


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