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【読書】突き抜けるまで問い続けろ(蛯谷敏)

「すごいな、ビズリーチ!」

印象的なCMでおなじみの「ビズリーチ」。
日本の転職市場に「ダイレクトリクルーティング」という新しい採用手法を確立した、画期的なサービスである。

その創業者である南壮一郎さん。
「ビズリーチ」をはじめとする、新事業を次々と立上げてきた起業家だ。

本書は、そんな南さんが参画した
・「楽天イーグルス」の創業
・「ビズリーチ」の創業
を舞台に、
"新事業の立上げに必要となる考え方"
が学べる1冊となっている。

とりわけ、私が参考にしたいと思えたのが、
「楽天イーグルス」立上げ時に楽天野球団が取った数々の戦略である。

楽天グループ代表の三木谷浩史さんは、

「球団運営もビジネスである」

と主張し、プロ野球参入時の公約の一つに
「健全経営」を掲げていた。

当時、大半の球団が赤字経営をする中で、
チームも球場もない、まっさらな状態から
「楽天イーグルス」を立上げ、しかも初年度黒字を達成するという偉業を成し遂げた。

本書からその偉業の裏にある数々の戦略と、戦略の背景にあるビジネスマインドを学ぶことができた。

これから健全な経営をしていくために、特に私が採用したいと思った考え方を記録しておく。

事業づくりの出発点は、自分が解決したい課題の本質を見つけること

南さんが「事業づくりの師」と仰いでいるのが、ヤフーCEOの小澤隆生さんである。
小澤さんは事業をつくる際、課題の本質を探ることにこだわっているという。

例えば、当時の球団のミッションである、
「初年度黒字」という課題。

限られた時間で達成するには、コストを抑えつつも、効率的に収入を増やす施策をいくつも考えなくてはならない。

これを実現するため、小澤さんは
初年度黒字のために、絶対に外してはいけない
課題の本質
を見つけ出すことに全力を注いだ。

具体的には、プロ野球ビジネスを「要素分解」し、分解した要素の成功事例を徹底的にリサーチすることで、プロ野球ビジネスの事業構造を把握していった。
愚直に膨大な成功事例の情報を集め、どんな手を打つべきか考え続けた末、小澤さんが見つけ出した課題の本質は、"球団と球場の一体経営" にあるとした。

課題の本質を見つけ出せたことで、
その後は、"球団と球場の一体経営" を軸に、
既存の球界にとらわれない奇想天外な企画を次々と打ち上げ、黒字化を達成した。

※「要素分解」の具体的な方法は、以下記事で述べられている。

まとめ

「興すビジネスを長く続けたい。」

ビジネスアイデアを形にしていくフェーズに入った今、私が願っていることだ。

そのためには「楽天イーグルス」同様、まずは
初年度黒字を目指したい。その達成のために、本書からの学びを実践したいと思う。

特に、サービスの建付けを決めるにあたっては、ビジネスを「要素分解」し、各要素の成功事例をリサーチすることで課題の本質を見つけ出し、
黒字化につながる企画に自分の時間を使っていきたい。

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