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囀る コンタクトケース

囀るを語る上で、とても重要な役割を果たすコンタクトケース。
登場回数は少ないものの、いつも実に効果的な場面、最重要箇所で登場します。
そして今回52話。

なぜか、見たときからなんとなく違和感を感じていました。

今回はその違和感の正体についてお話したいと思います。

今までコンタクトケースが登場したのは5回。
矢代少年が影山の机から盗み出すシーン。
矢代少年が影山を想い、握りしめて涙するシーン。
百目鬼がオモチャの引き出しから盗み出すシーン。
百目鬼が4年前の事後、捨てられたと気付き握りしめるシーン。
段ボールからのぞくシーン。

一番最初のシーンはコンタクトケースの全面が横向きで見えないので除外すると、その後の3回は表面にRの文字しか描かれていません。
ところが今回の52話では、RもLも両方描かれている。
Rが右目、平田が持っていった過去の象徴だとすると、Lは病院で羽ばたいて家族のもとに帰っていく百目鬼を見ていた未来。
百目鬼と再会するまでは、諦めたものが残っていた未来の象徴。

ずっと矢代さんは過去に囚われ、未来が見えなくてコンタクトケースにも未来であるLが描かれることはありませんでした。
それが百目鬼の手にわたり、再び再会し、そして今、4年ぶりに体を重ねた後にはコンタクトケースにはじめて未来の象徴であるLが描かれました。
(残念ながら4年前の百目鬼と矢代さんではまだ未来を見出だすことはできなかった)

Rしか描かれない表面。
過去、そして一方通行で繋がらない気持ちの象徴であったコンタクトケース。

ようやく過去と未来が共存し、共に描かれたということは、52話の行為は(まだ不本意だと思ってたとしても)2人にとって、そしていつまでも過去だけに縛られていた矢代さんにとって
未来をともに歩いていくためにはとても大きいターニングポイントだったのだと思います。

これにまだ矢代さんが気づいてないのがキモで、すでにすぐそこ、手を伸ばせば届くところに未来があるにもかかわらず見えてない。
っていう風にもとれるかな~



おまけ 段ボールのふた

53話で百目鬼が矢代さんの天使の寝顔を見ているシーンがありますが、
52話までは事後に百目鬼が、影山くそーとか思って握りしめてたのかと思ってましたが、
あの53話の表情からの、ななたんへの質問をみて
百目鬼は影山と連絡をとろうか迷っていたのかな?と。
ヤクザといえば三角さん、医者といえば影山しか知らない百目鬼。
影山は男としては最大のライバルだけど、医者としては信頼してるし。
どちらにしても、矢代さんの未来は今の百目鬼がいるからこそなんだな~と思います。



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