漢字を感じる

添削三昧の一日だった。
受験真っ只中なので、中3・高3の受験生たちから提出される答案を毎日ひたすら添削している。
ずっと添削しているとしんどくなり、中身のある綺麗な文章が読みたくなる。読みたい文章は満足に読めないのに、読みたくもない文をひたすら読む日々。今日は添削以外の仕事はあまりなかったので、ずっと添削をしていた。あまりにしんどすぎ、我慢できず途中でデスクに置いてある『大学・中庸』を手にとって読んだ。辞書にも載ってない漢字が出てくるので、ネット検索をしながら読む。漢文は1文字1文字の意味の重さが違う。たった1文字に、詩的情感や意味の広がり、奥行きがある。漢字ひとつひとつに世界が凝縮されている。漢字1文字1文字の持つイメージの豊かさに唸りながら、じっくり味わうようにゆっくり読んだ。たった数行読んだだけで、日帰り旅行に行ったかのような満足があった。

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