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お家引きこもりのお供は、ドールと共に

はじめに

 この記事では、ドール(球体関節人形)のことを書いています。ちょっと想像しにくい方は、フランス人形の可動式フィギュア版みたいなものを思い浮かべてくださると助かります。最近では、リカちゃんやキューピー人形みたいに、ソフトビニール製で描き目でアニメ調のものも増えていますが、関節が球体状になっていて多少自由に動かせるのが特徴です。
 そのため見ると苦手意識が出てくる方もいらっしゃるかと思われます。
 話題についていけないな、と感じましたら、無理をせずそっと閉じてくださいませ。

ドールに興味を持ったきっかけ

 私がドールに興味を持ったきっかけは、ファッションコーデゲームだった。
 3DSで販売されている、わがままファッションガールズモードシリーズは、2・3・4をプレイしたことがあり、自分のお店を切り盛りしつつ、自由にファッションコーデを楽しめるのが、とてもとても楽しかった。ゲームが販売されると、約一か月は一日の大半をゲームに費やしているぐらいであった。
 最近だと、その手のゲームはスマホアプリで提供されることが多くなった。(任天堂さん、スマホアプリでいいので、ガールズモードの続編を提供してほしいです、切実です……)
 スマホアプリでも、自由にコーデが楽しめる。かと思いきや、そうでないものが多かった。ストーリーを進めるために、難易度が意図的に高く設定されている。それをクリアしやすくするために、課金の流れにもってこようとする仕組み。また、限定キャンペーンというなのきついノルマが課されやすい。
 自分をおめかしするのに興味がなくても、かわいい子をどうコーデするかを考えるのが楽しい人はいるのではないだろうか。
 だがしかし今は、その欲求にこたえられるファッションコーデゲームが残念なことに少なくなっているのが現状だった。
 けれども、かわいい子をおめかししてあげたい欲求は盛り上がる一方だ。
 その気持ちをどう解決できるのか、思いついた結果は、人形遊びだった。
 実のところ私は、女性に生まれ、女の子としての遊びを一通り経験したが、小さい頃はあまり人形遊びに夢中にならなかった。コーデゲームにはまったのも、大人になってからだから、人間どう変わるか分からないものである。
 思い立った私は、とりあえずネットで検索をしたり、ショッピングモールの中のおもちゃコーナーや本屋のドール服コーナーに立ち寄ったりした。
 人形遊びといえば連想されるであろう、リカちゃん人形やシルバニアファミリーをまじまじと見つめる。または、フィギュアを扱っているお店にあった、着せ替えできる可動式フィギュアを手に取ってみた。
 が、残念なことに私の心は、ときめきこそしたが、衝動にはかられなかった。
「私は、どんな子で、コーデを楽しみたいのだろう?」
 その答えは、ネット検索でひっかかった、あるサイトのドールだった。
 以下にリンクを掲載する。

 ホビー屋さんのボークスが製作販売している、『ドルフィー』シリーズだった。詳細はリンク先をのぞいてほしいが、現在2種類のドールが販売されている。
「これだ!」
 私の心は満足に満ちた。これがドールへの第一歩だった。

ドールを「お迎えする」

 ドールを購入、ではなく『お迎え』するには、お店に行って、実物を見て、店員さんに分からないことを尋ねるのが一番だ。
 だが現在は、社会的・衛生的問題もあって、特に都心にはうかつに立ち寄れない状況だ。
 だから私は、なんと思い切って、ヤフオクで『お譲りお迎え』(中古のドールを引き取る、という感じだろうか)をした。私の場合、分からないことが発生する等、多少問題があったにしてはなんとかなったが、初心者の方にはおすすめしません。よほど一目ぼれして、なおかつ限定モデルなどで、今では店頭でお求めできない子であって、なおかつ事前にネットで調べて、ある程度感覚を掴まないと、とても高くて痛い出費になることを強調したい。
 社会情勢が許さないところはあるが、はじめての人は、一度は店頭に行くことを強くおすすめする。
 と、勢いでドールをお譲りお迎えした私だったが、出費が痛いな、と思えど「この子が来てくれて、良かったなぁ」という思いになった。
 自分が想像していた、こんな子でコーデしたいというモデルとは違う子を、衝動的にお迎えしたが、これがとてもべっぴんさんだった。たまたまその時は、懐に多少余裕があって、ヤフオクでちらっとのぞいていたら見つけた子だったので、運命があったのかもしれない。

ドールとお家引きこもりを楽しめる心地よさ

 そんな感じで、我が家にドールがきた。
 家には、10年ぐらいの付き合いになるぬいぐるみもいるが、ドールは、人間の形をしていて、着せ替えができる楽しみができるという意味で、ぬいぐるみとはまた違った楽しみ方ができた。
 まずは服や靴をコーデできることだ。ゲームと違って、ノルマに追われずに(自分のお財布事情とは格闘しなければならないが)ファッションコーデが楽しめる。そしてまったりと飾ったり、写真撮影をしたりする楽しみがある。気が乗らない時は、そっとしておいてあげればいいのだ。
 それ以外にも、ドールによって仕様が異なる場合があるが、ウィッグやアイを交換することで、同じ子でも別人みたいに変身させられる。これもお金がかかるといえばかかるが、同じ服でも違う印象を楽しめるというのは、大変興味深いものがある。
 また小物のメンテナンスがドール遊びには欠かせないが、それによって時間をまったりと過ごせるというメリットがあった。
 普通の日ならちょっとめんどくさいと思うような行為でも、非日常ではそれが愛おしいものだ。そうでなくても、なにかしていたらいつの間にか時間が過ぎていた、というのは、気が楽になる。
 ドールと戯れるのは、個人的には同人誌を読んだり作ったりしたりする以上に敷居が高い印象がある趣味だが、遊び方やお金の使い方やTPOをわきまえた行為をすれば、そんなに変な趣味でもないな、と思った。
 特にスマホのコーデゲームを否定するわけでもないが、ビジネスモデル上、どうしても苦痛になるような遊びになる一面もある。またゲームを有利に進めるために課金を続けたら、結果として、ドール本体や服に靴とかかる費用と大差ない場合もあるのだ。
 もしコーデゲームが好きだけれど、ゲームが辛くなっている人がいらしたら、ドールと触れ合うという選択肢もあるんだよ、と言いたい。

おわりに

 今回は、家での引きこもり生活のお供に、ドールをおすすめした。
 写真を載せようかどうか悩んだが、筆者はまだドール用の服や靴があまりないので、せっかく掲載しても、その楽しみがあまり伝えられないなと判断し、載せなかった。
 もし興味がわいた人がいれば、ツイッターやインスタグラムでハッシュタグ検索をすれば、みんなのオンリーワンのドールが満喫できるだろう。それにかえて、ドール写真の紹介としたい。
 ドールは、家で戯れるのももちろんだが、イベントや外に持ち運んで楽しむということもできる。
 今はウィルスでイベント中止に追い込まれているが、これが落ち着いたら、ぜひ一度ドールイベントに、ドールと共に行きたいなと考えている。
 家での引きこもり生活が終わっても、あなたの愛が尽きなければ、たくさん楽しめる趣味なのが、ドールなのだ。

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