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台風に中指を、予防薬に花束を。


 平生から偏頭痛が酷い。それは低気圧の日、嫌な気分の日、緊張する日に襲いかかってくる。
 先ず、微量な痛みが一度、私の頭を襲う。それは生活できる痛みだ。しかし、不愉快だ。次に、歯車のようなものが、目前に現れて点滅を始める。そして、徐々に頭の痛さが増してくる。そして最後に、歯車が消えて少し経った後で、大きな痛みが私を襲う。生活が立ち行かなくなるほどの、絶望的な痛みだ。
 ただいま列島に台風が接近してきている。そして、私の心は暗澹としている。低気圧と嫌な気分のダブルブッキングだ。
 以前もそういう日があった。その日は頭がかち割れそうなほどに痛く、立っていられなかった。それ故、ベッドに寝転び、ラジオを聴き漁って1日をやり過ごしたことを覚えている。最悪な1日であった。
 しかし、今回の私には、救いの手がある。偏頭痛の予防薬である。
 前回の台風はそれで乗り切った!! 医者から処方されたそれは、莫大な効果を発揮して、私を頭痛から守ってくれる。さらに、頭が痛くなったとしても、彼から渡された特効薬を呑めば、少しの吐き気と代償に頭痛を抑えることができる。
 私には二の矢がある。これで絶対に、明日の頭痛からの攻撃は凌ぎ切ってみせる。
 全く明日が楽しみだ! 目を覚ました時、曇天の空、陰鬱とした外の雰囲気、霏々と降る土砂降りとは反対に、私の頭は冴え渡っていることだろう!!

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