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【就活生必見】論理的思考力を鍛えて就活を有利に進める方法

就活が始まったから、企業研究やSPIの勉強をしてみたけど、正直今のやり方で企業に受かることができるか不安だなぁ。みんながこぞって対策をしているから、とりあえず自分もやっているだけだし…。何か他の就活生と差別化をして就活を有利に進める方法はないかなぁ。

今回はこのような疑問にお答えいたします。

就活と聞いただけで寒気が走るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

コロナウイルスの影響もあり、就活が例年よりも厳しくなっていることは明らかです。

このご時世ですから、「とりあえず企業研究をしている」「とりあえずSPIの勉強をしている」というだけでは、志望している企業から内定を貰うことは正直難しいと考えてください。

とはいえ、あなたが志望している企業の文化にマッチした人間であり、優秀と認められれば必ず内定はもらえます。新卒採用を行っているということは、当然のことですが新入社員を募集しているということなので。

あなたがどんなに優秀でも、あなたのパーソナリティーが志望企業の文化にマッチしていなければ内定を取得することは難しいです。
詳しくは後述しますが、自分を偽って合わない会社で働くことは辛いので、わざと企業文化に迎合するのはオススメできません。


こちらの記事では、しっかりと希望の企業から内定をゲットするためにも、これから先企業で活躍するためにも必要不可欠である「論理的思考力」という能力に焦点を当ててご説明していきます。

「論理的思考力なんて本当に必要なの?」と考えている方もいると思いますが、騙されたと思って最後まで読んでみてください。

ちなみに、以下の記事で論理的思考力を鍛えるためにオススメの書籍をご紹介しているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

論理的思考力を鍛えるために約立つ本5選!【元外資系コンサルタントが厳選してご紹介】


まずは、論理的思考力とはなんぞや。という方のために簡単にご説明していきます。


論理的思考力とは?具体例を交えわかりやすく解説

論理的思考力とは、一言でいうと因果関係や筋道をはっきりと順序立てて考える力のことを指します。

「そんな簡単に言われても…」という感じだと思いますので、具体例を挙げながら詳しくご説明します。

本をたくさん読むことは良いことだ。

上記のテーマを論理的に考えて相手を説得してみましょう。

本をたくさん読むことは良いことだと言われたところで、「なぜ本をたくさん読むのは良いことなのか」、「具体的にどのようなメリットがあるのか」という重要な事項が抜けていますよね。

このままでは、本をたくさん読むことは良いことだと結論づけることは難しそうです。

まずは、「良いこと」ということを定義してみましょう。

「え?勝手に定義して良いの?」と思われるかもしれませんが、特段相手から指示がない場合はこちらで定義してしまって構いません。

むしろ、定義しなければ論理的に考えることは難しくなってしまいます。

良いこと:
1. 読書量が多いほど、年収が高くなる傾向がある。
→年収1,500万円以上の34.6%が月に本を4冊以上読むことに比べ、年収500万円台の人は17.0%しか本を4冊以上読んでいない。(結構有名な話なので、調べるとソースがたくさん出てくると思います。)

2. 思考能力を向上させることができる。
→本をたくさん読むことで、同じ議題に対しても様々な観点からの意見を吸収することができる。それゆえ、意見同士を客観的に分析し、自分なりの意見を持つことができるようになる。

さて、ここまできたら「本をたくさん読むことは良いことだ」という意見を論理的に述べることができそうです。

本をたくさん読むことで、
年収が高くなる傾向があり、
客観的に意見を分析し、自分なりの意見を持つ力を養うことができるので、良いことである。

なんとなく理解してもらうことはできましたでしょうか。


論理的思考力を鍛える思考フレームワーク

論理的思考力を鍛えるためには、フレームワークを利用することが有効です。

「概念を理解することはできても、実際にやってみることは難しいよ」という方は、ぜひご紹介するフレームワークを使ってみてください。

頭の体操だと思うと、楽しんで行うことができるかと思います。


必要なことだけを伝えるために必要なフレームワーク:MECE

MECEとは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略です。

日本語でいうところの、「漏れなく、ダブりなく」という意味となります。

習うより慣れよということで、簡単な問題を1つご紹介するので、ぜひ解いてみてください。

問題1:
新卒社員、若手社員、中堅社員、古株社員のうちダブっているのは、どれとどれか?
問題2:
月の売上を算出したいときに、顧客数と1回あたりの利用額では不十分である。
漏れをなくすためには、どのような要素を含めるべきか。



問題1:解答
新卒社員、若手社員
→若手社員の中に新卒社員も含まれますよね。

問題2:解答
顧客の利用頻度
→1度だけでなく、何度も利用する顧客がいるはずです。ちなみに、優良顧客の2割が8割の売上を占めているというパレートの法則は有名ですよね。


思考を整理するために約立つフレームワーク:ロジックツリー

ロジックツリーとは、以下のようなツリー上のフレームワークのことを指します。

ロジックツリー

ここで注意しなければ、ならないことは要素の階層です。

例えば、上記の例を踏襲すると、2つめの階層には「軽自動車」、「普通車」、「大型車」が並んでいますよね。

もしこれが「軽自動車」、「普通車」、「トラック」のように分類してしまうと、上手く整理できていないということになります。

「そんなのわかりきっていることだよ」と思われるかもしれませんが、意外とこれが出来ていない人が多いんです。

現在、ベンチャー企業の役員を勤めていることもあり、新入社員の面接をすることが幾多ありますが、思考の整理が上手く出来ておらず、論理が飛躍している学生を何度も見てきました。

思考の整理ができていることは、面接に来る前の大前提だとは思っていますが、意外と出来ていない就活生が非常に多いので、こちらができるようになるだけである程度他の就活生との差別化を図れるのではないかと思います。

ポイント
同じ階層には、同レベルの要素を並べるようにしよう!



論理的思考力が就活で威力を発揮する!

前置きが大分長くなってしまいましたが、ここからはより就活という観点に論理的思考力を結びつけていきます。

就活におけるどの分野にも論理的思考力は役に立つスキルですが、こちらの記事では「SPIの勉強」と「企業面接」の2点に絞ってご説明することにします。


論理的思考力でSPIで高得点が取れるようになる!?

大手企業を受ける方は、足切り点があるのでSPIの勉強に真面目に取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。

正直、SPIなんてそこまで難しい問題は出題されないので、大半の問題はしっかりと勉強をすれば解けるようになっています。特に、非言語科目は出題傾向が決まっているので、数学が苦手であってもそこまで危惧する必要はないでしょう。

※勉強しないと、普通にオワタ٩( ᐛ )و状態になるのでちゃんと勉強することをおすすめします。

以下の記事でSPIの勉強方法についてわかりやすくご説明しているので、SPIの勉強方法がわからないという方はぜひ参考にしてみてください。

SPIのおすすめ参考書と勉強方法を丁寧に解説!

そこそこ勉強すれば、大半の問題は解けるようになるのですが、どうしても苦手意識を持っている方が多い分野があります。

それは、推論問題です。

論理的思考力が身についていれば推論問題など簡単に解くことができるのですが、論理的思考力を鍛えていないと、どうしても正解を導き出すことができません。

推論問題に限っては、問題を解きまくったところであまり効果を期待することは難しいです。

数学のように公式に当てはめれば解が導けるわけでもなければ、暗記をすれば解けるようになる問題でもありませんので。

特に、大手企業を希望している方は推論問題で落としてしまうと痛いので、徹底的に対策を講じる必要があります。

「そんなこと言われてもどうすればいいんだよ…」という方は、こちらの記事の前半を思い出してみてください。

MECEのフレームワークを上手く使うことで、推論を解くことができます。

よくよく考えるとわかると思いますが、推論問題では「答え以外の選択肢」は矛盾するように作られています。

要するに、間違いの選択肢は「漏れ・ダブり」を含んでいるということになります。

まだまだ懐疑的だと思いますので、1つ例を挙げてご説明していきます。

P、Q、R、S、Tの5人で徒競走をした。5人の順位について次のことが分かっている。
ⅰ)Rの順位は、Sより上である
ⅱ)Tの順位は、Rよりも上だが、1着ではなかった
ⅲ)Qの順位は、Pより上である
ⅳ)同着の順位の者はいない
(1)次のア、イ、ウの推論のうち、必ず正しいものはどれか。
アQは1着である
イSは5着である
ウ2着はPまたはTである

さて、上記の問題を一緒に考えていきましょう。

ⅰ)とⅱ)より、絶対にT R S の順番になることがわかります。

ⅱ)、ⅲ)より、Tが R、Sよりも高く1番ではなく、QがPよりも上であることを考慮すると、自動的にQが1番になることが確実になります。

この時点での確定条件と不明条件を洗い出してみましょう。

確定条件:
・Qが1着である。
・Pが2着の場合、必ず345着はTRSの順になる。
・Tが2着の場合、3着以降はわからない。
不明条件:
・同着がいるかもしれない。

ⅳ)より、「ダブりはないよ」ということが明記されています。

この条件を踏まえると、不明点は解消されます。

そして、漏れとダブりのないように順序を記載すると以下の4パターンとなります。

漏れとダブりのない4パターン
・Q P T R S
・Q T P R S
・Q T R P S
・Q T R S P

解答
答えはアとウ


こちらの問題は正解できましたでしょうか。

難しいように見えても、思考を整理してあげるだけで簡単に答えにたどり着くことができます。

初めのうちは難しいかもしれませんが、論理的思考力が身につくとこのレベルの推論であれば1分あれば十分解けるようになるはずです。

ぜひ、諦めずにトライしてみてください。


論理的思考力が面接に役立つ!?

面接と論理的思考力はいまいち関連性がないように感じるのではないでしょうか。

今一度思い出していただきたいのですが、論理的思考力とは、因果関係や筋道をはっきりと順序立てて考える力のことです。

面接で筋道をはっきりと順序立てて考えるためには、その筋道となる論拠を調査する必要性があるのです。

例えば、「なぜ同業他社ではなく、弊社を選んだのですか」という質問があったとしましょう。

よくある就活生の受け答えとしては、「御社のインターンに参加した際に、御社の社員がとても親切にしてくださり、魅力的に感じたからです。」というものです。

確かに、「担当の社員が魅力的だった」ということは事実かもしれませんが、何千、何万人いる企業のうちの1人が魅力的だったからと言って全社員が魅力的であるという根拠にはなり得ませんよね。

これではちょっと論理的に説明しているとはどうも言い難いです。

結論を言ってしまうと、自身の志望企業にユニークな特徴を探し出して、他社のそれと比較・検討する必要性があります。

例えば、A不動産とB不動産があったとして、あなたはA不動産を第一志望としているとします。

面接にて、

B不動産ではなく、A不動産を志望した理由は何ですか?

と問われたとしましょう。


また、両者には以下のような違いがあるとします。

A不動産は、主力部門であった仲介事業を売却してIT部門への投資を去年の4倍にしたため、純利益が去年の8割程度となっている。
B不動産は、1年間を通して大きな動きはなく、売上も利益も去年とさほど変動がなかった。またB不動産はIT部門に対する投資は去年のA不動産の額と同じである。

上記は揺るぎない事実なので、筋道立てて論理を構築するためには非常に良い材料となります。

これを踏まえると、以下のような意見が言えるようになります。


「私は不動産×ITによって、〇〇という社会問題を解決することを目標としています。御社は、主力部門である仲介事業を売却し、IT部門への投資を昨年の4倍に行なっていることから、今後IT部門により一層力をいれて行かれるのではないかと推察しております。一方、B不動産はIT部門への投資は昨年と変わっておらず、IT部門に本腰を入れる気はまだないように感じます。このような理由により、私の目標に近い御社を志望しています。」

どこの誰が聞いても、「確かに、B不動産ではなくA不動産を志望した理由だな」と納得することができます。

ちなみに、財務諸表が読める就活生は圧倒的に他の就活生よりも得られる情報量が増えるので、読めるようにしておくことをオススメします。

今後の会社の方針であったり、会社の情勢を適切に把握することができるので、入社してからも安心して働くことができると思います。

※粉飾決算があると話は変わってきますが…。

財務諸表が全然読めないという方は、以下の書籍がわかりやすくてオススメなので一読してみることをオススメします。


全くの初心者の方はこちら


少し会計の知識がある方はこちら



まとめ

就活生にとって論理的思考力は「あった方が良い」程度に考えられているスキルですが、正直こちらがあるだけで相当就活を有利に進めることができます。

確かに、考えることに慣れていない方には少し難しいかもしれませんが、慣れてしまえば当たり前のように行えるようになります。

そして、論理的思考力は就活時だけでなく社会人になってからも非常に役に立つ能力なので、ぜひ就活という絶好の機会を利用して伸ばしてみてはいかがでしょうか。

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