『辞める人・ぶら下がる人・潰れる人』を読んで
MBA資格を持つ産業医として活躍する著者の書籍。
ネットの記事で著者に興味を持ち、電子書籍を購入した。
まさに「目から鱗」の内容で、通読したのは本日で2回目。
これからも何度も読み返すと思う。
30,000人以上の社員との面談を重ねてきたという著者。
その主張を要約すると、
①組織に渦巻くマイナス感情にしっかり向き合い、
②個人のマイナス感情を早期に取り除くことにより、
③組織全体における『離職の最適化』ができる
というものだ。
マイナス感情とは、怒りや虚しさ、不安や疲れ等のネガティブな感情を指す。
マイナス感情の総量が増え続けると個人を超え、組織全体に伝染病の如く蔓延する。
だからこそ、そうなる前に手を打つ事が重要との事。
特に印象的だったのが、目指すべきは『離職の最適化』であり、離職を単純に減らせば良い訳ではないという点だ。
社員を5つのセグメントに分け、組織の中核を今後担っていくであろう「ハイポテンシャル人材」を見極める。
未来の幹部候補となる彼ら彼女らとしっかり向き合い、早めにマイナス感情を除去することで、下の層にも良い影響を与え、結果的に組織は活性化されるという。
今組織を動かしている「優秀人材」は、自然に引き抜かれたり他社へ移籍する事も多いので、組織活性化という観点では優先順位は高くはないようだ。
自分自身にも思い当たる点はいくつもあり、大変素晴らしい内容であった。
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