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戦後75年を迎えて

私が中学生の頃、戦後50年と言われていた。

遠い昔のように感じていたが、両親は当時40歳前後。

つまり両親が生まれる10年ほど前に、戦争は終わったのだ。

もう少し早く生まれていたら、戦争を直接体験していたのかもしれない。

そう考えると、決して遠い昔の出来事とは思えなかった。

あれから25年が経ち、戦後75年になった。

毎年この時期は、原爆の悲惨さと、戦争でボロボロになった日本についてのドキュメンタリーや記事が多く流れる。

「もう2度と戦争をしてはいけない、させてはいけない」

最後には必ず、このメッセージで締め括られる。

間違ってはいない。

だがこの75年もの間、世界各地で戦争は起こり続けている。

19年前にはアメリカ同時多発テロも起きた。

確かに、日本は直接戦争やテロの当事者になっていない。

でもそれは「安保条約の下、世界最大最強の米軍が国内に駐留しているから、他国は日本に手出しをしない」という事実を、決して忘れてはいけない。

米中戦争は既に始まっている。

戦争の始まりは、軍事衝突ではない。

まずは貿易戦争によって、敵国の経済力を徐々に削ぎ落としていく。

外交によって、ときにはプロパガンダを流布して周辺諸国を味方につけ、時間をかけて敵国を孤立化させていく。

1923年にアメリカの工作によって日英同盟は分断された事からも分かるように、日本も過去において徹底的にやられた。

太平洋戦争戦争の開戦から、何と18年も前だ。

日本の孤立化が明らかになった、1931年の国際連盟脱退。

それから10年経って、全面戦争に至ったのだ。

尖閣諸島を実効支配しようと、毎日のように領海侵犯を繰り返す中国。

尖閣だけでなく、沖縄すらも日本に領有権はないと主張する中国。

日中で軍事衝突が起きる可能性は、間近に迫っている。

戦争は、しない方がいいに決まっている。

だが相手が戦争を辞さない構えであれば、毅然とした態度で抵抗しなければ、大切なものを失ってしまう。

平和ボケは、もうやめよう。

戦争はいけない、という正論を盾に現実から目を背けるのは、もうやめよう。

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