リブラか、デジタル人民元か?
10月18日、G7は仮想通貨リブラについての報告書を公表し、各国の金融政策や通貨システムの安定を揺るがすリスクになる可能性があると指摘し、懸念を示した。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191018/k10012139271000.html
また、G20は、リブラを当面認めないと合意した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51176450Z11C19A0000000/
リブラの発行が遅れることは避けられない情勢だ。
またこうした規制がなくても、ステーブルコインを実現することは容易ではない。
他方で、中国人民銀行が、デジタル人民元の発行は間近だとしている。https://www.technologyreview.jp/nl/china-is-about-to-launch-its-own-digital-currency-heres-what-we-know-so-far/
ディジタル人民元の利用は、中国国内にとどまらないだろう。
アリペイなどの電子マネーの場合には中国の銀行に預金を保有する必要があるが、仮想通貨であれば、その必要はないからだ。
したがって、海外の利用が進む可能性がある。
https://www.cnbc.com/amp/2019/09/13/chinas-new-cryptocurrency-and-yuan-rmb-internationalization.html
とくに、一帯一路政策の対象となる諸国では、急速に使われる可能性がある。
西側諸国では、プライバシーを心配する人が多いだろうから、どれだけ利用が進むかは分からない。
ただし、海外送金が非常に低コストでできること、国内でも銀行の口座振替よりコストが安く簡単にできることを考えれば、企業の利用が進む可能性がある。
なお、イングランド銀行のマーク・カーニー総裁は、フェイスブックの仮想通貨リブラを擁護する考えを示した。
https://jp.cointelegraph.com/news/bank-of-england-governor-carney-defends-facebooks-libra-stablecoin
フェイスブック幹部のデビッド・マーカス氏は、7月に開かれた米上院銀行委員会の証言において、「我々が行動に失敗した場合、価値観が劇的に異なる人々によってデジタル通貨が支配されることになるだろう」と指摘した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47363810W9A710C1000000/
これが、中国人民銀行がデジタル人民元の発行で現実になろうとしているのだ。
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