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バイデン政権で、米中ハイテク戦争が大きな転機を迎える


◆ シリコンバレー敵対政策からの脱却
 トランプ政権 は、シリコンバレー の巨大IT 企業に敵対的な政策を取ってきた。
 独禁法による Google 提訴はその第一歩であった。しかし、バイデン政権が成立したので、これが最後になるだろう。

 バイデン政権は、シリコンバレーの企業に友好的な立場をとるだろう。それがアメリカの強さの源泉であり、中国に対する最強の武器であると考えるからだ。
 ただし、IT 企業の巨大化に対する国民の反発が強まっているので、放置するわけにもいかない。
 どう対処するかの手探りが続くだろう。

◆ デジタルドルは進むか?
 中国のデジタル人民元計画は着々と進む。2022年に実用化されることはほぼ間違いない。
 ところが、米財務省も FRB も、中央銀行デジタル通貨に対して異常なほど消極的だった。
 これは、共和党内での反対意見が強かったためと思われる。バイデン政権の成立により、状況が一変する可能性がある。

◆ 中国では規制が強まる
「アリペイ」の発行者アントは、香港と上海市場に上場するはずだった。上場による資金調達額(約3.6兆円)は、みずほフィナンシャルグループの時価総額に並ぶとされた。
 ところが、中国当局は上場直前にこれに待ったをかけた。民間金融機関があまりに巨大化することをに危惧を持ったためと考えられる。
 当局の一声で3.6兆円が吹き飛んでしまったのだから、考えて見ればすごいことだ。

 デジタル人民元の真のねらいは、アリペイなど民間の電子マネーの成長を抑えることにあったのかもしれない。

◆米中ハイテク戦争のゆくえ
 中国ではハイテク企業への規制が強まり、アメリカでは敵対視政策が後退する。
 すると、米中ハイテク戦争は、大きな転換点を迎えることになるかもしれない。

 ただし、アメリカが中国系企業を排除しようとする政策は続くだろう。 
 Huawei に対する排除措置は続くだろう。
 中国系IT 企業である(TikTok)、Zoom などに対する対応がどう変わるのか、予測できない。


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